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【知財立国への道~特許制度130年(上)】音・色彩・動きなど商標に 周回遅れの解消の商機とリスク

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【知財立国への道~特許制度130年(上)】
音・色彩・動きなど商標に 周回遅れの解消の商機とリスク

 3月10日、東京・霞が関の特許庁16階の会議室で、新たに商標登録の対象となる音の審査官の特別研修が開かれていた。

 ♪思い込んだら…。

 審査官19人が耳を傾けるなか、室内に流れたのは、昭和の人気アニメ「巨人の星」のテーマ曲。続いて別のアニメのエンディング曲と聞き比べた。講師の洗足(せんぞく)学園音楽大学の久行敏彦准教授は、楽譜や楽器を説明した上でこう断言した。

 「これ、アウトです」

 巨人の星の後に発表されたエンディング曲は、一部メロディーの楽譜が酷似しており、この部分を商標として出願しても登録は認められないというのだ。

 ただ、音の場合、楽譜が似ていても楽器や演奏方法が変われば別作品と認定される例もあり、客観的な審査が難しい分野だ。特許庁は幼少時から音楽経験の豊富な人材をそろえ、絶対音感を持つ審査官もいる。それでも参加者の一人は「一筋縄ではいかない」と打ち明けた。

 日本では改正商標法が4月1日に施行され、これまで文字や図形、記号、立体など形あるものに限られてきた商標の対象に、音や色彩、動きなどが加わった。

 商標権の定義が変更されるのは18年ぶりで、CMで流れる企業名の音程やロゴマークの動き、製品に付いているマークの位置なども保護される。

 音でいえば、久光製薬のCM効果音「♪ヒ・サ・ミ・ツ」、色彩ではトンボ鉛筆の消しゴムの青、白、黒の3色柄、動きでは米映画会社、20世紀フォックスの映画の冒頭に登場する社名映像が有名だ。映画「スター・ウォーズ」のキャラクター「ダース・ベイダー」の呼吸音も海外で登録され、娯楽分野にも浸透している。

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