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車いすが「人力車」に…緊急避難に威力、大和ハウスがベンチャーと提携し本格販売、自治体も活用

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車いすが「人力車」に…緊急避難に威力、大和ハウスがベンチャーと提携し本格販売、自治体も活用

大和ハウス工業が長野県のベンチャー企業と提携し、拡販を図る福祉器具「JINRIKI(ジンリキ)」。車いすに装着すれば、人力車のようになる(同社提供)

 大和ハウス工業がベンチャー企業と業務提携し、車いすに取り付けるだけで人力車のように引っ張れる福祉器具の販売に乗り出したことが15日、分かった。坂道や悪路でも介助者が牽引(けんいん)しやすく、災害時などにおける高齢者や障害者の避難に役立つと期待される。

 車いすは前輪が小さく、小さな凹凸や石でも負荷が掛かる。津波や地震で荒れた道路や上り坂は介助者でも押しにくく、避難に手間取り、介助者まで逃げ遅れる懸念が指摘されていた。

 大和ハウスが販売する器具は「コ」の字形の金属製で、車いすの前部に装着。人力車のように介助者が前から車いすを引き、前輪を浮かせることで砂利道や坂もスムーズに移動できる。

 開発したのはJINRIKI社(長野県箕輪町)で、すでに約3千台を販売。今後は大和ハウスの販路を活用し、医療介護施設のほか自治体や学校、商業施設にも売り込む。将来は海外展開も目指す。1台当たり3万~4万円台。多角化を進める大和ハウスも新規事業の一環で力を注ぐ。

 南海トラフ巨大地震が想定される三重県は津波を想定した避難訓練に活用しており、導入の動きが広がりそうだ。

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