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【経営学者の舞妓さん研究(5完)】花街の伝統は革新の積み重ね 研究者の指針もらい感謝

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【経営学者の舞妓さん研究(5完)】
花街の伝統は革新の積み重ね 研究者の指針もらい感謝

「研究を通して若者たちの応援を続けたい」と語る西尾久美子さん=京都市東山区の京都女子大学

京都女子大学教授 西尾久美子さん

 --お座敷で芸舞妓(まいこ)が何かを学ぼうとする場面に出くわしたことはありますか

 西尾 はい。学生たちを連れて行くと、芸舞妓さんも質問を受けるばかりでなく、何か尋ねてくれはります。お互い、いいコミュニケーションの場になっているなと思います。

 --何を尋ねるんですか

 西尾 中学を卒業して花街に入ってはるから、同年代の女性が通う大学に興味があるんですね。たとえば「単位の仕組みを教えてくれやす」とか。もっとストレートに「大学生って何してはるんどすか?」と聞かれると、学生はしどろもどろになります(笑)。

 --おもてなしをする中で、自然と知識や教養を吸収しているんですね。

 西尾 右も左も分からへん15歳の女の子がおもてなしの担い手になるわけですから、最近の若者は捨てたもんではないですよ。もし若者の質が低下していたら、京都に舞妓は存在してません。

 --彼女たちのおもてなしの特徴といえば、何でしょうか

 西尾 お茶屋には価格表もメニューもありません。提供するものを縛ってしまうからです。顧客の要望にできる限り応え、言葉にならない期待をも上回るサービスをしなければならない。それには、お客さんの様子を観察する「目配り」、どんな飲み物が欲しいのか仮説を立てて行動する「気配り」、そして相手に寄り添う「心配り」が欠かせない。

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