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【経営学者の舞妓さん研究(3)】息子の一言に奮起し大学院合格、人生の節目となる理論と出合う

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【経営学者の舞妓さん研究(3)】
息子の一言に奮起し大学院合格、人生の節目となる理論と出合う

大学のゼミ生との懇親会でお座敷遊びを楽しむ西尾久美子さん(前列中央)=西尾さん提供

京都女子大学教授・西尾久美子さん

 --就職に結婚、退職に出産・子育て。キャリア形成の上で女性が直面する出来事を、すべて体験されたんですね

 西尾 30代のときはパートとしても働きましたし、介護も経験しました。母親が難病になったんです。ちょうど面白くなりかけていたパートの仕事を、追求できなくなりました。そのうち、父親が介護疲れで持病が悪化して亡くなり、介護の甲斐なく母親も亡くなってしまい、1カ月のうちに相次いで両親を失いました。さすがに人生の不条理を感じました。

 --そうだったんですか

 西尾 そのことがきっかけで配偶者と価値観が違うことが分かり、離婚もしました。子供は息子が2人で、当時は中学生と小学生だったのですが、上の子は「僕たちはお母さんと暮らす」といってくれた。その頃、私は大学卒業を控えて神戸大学の大学院を受験したのですが、上の子からは「落ちたらすっぱりあきらめて、しっかり働きや!」といわれまして。

 --それは奮起しますね

 西尾 ええ。迷うことなく邁進(まいしん)しました。無事合格し、巡り合ったのがキャリア論だったんです。

 --どんな学問ですか

 西尾 職業に付随する経験を振り返り、納得いく人生を歩むための学問とでもいいましょうか。「プランド・ハップンスタンス(計画された偶然性)」という理論があります。偶然起きた出来事を前向きにとらえ、キャリア形成しようという考え方です。

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