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【経済裏読み】怒号飛び交う抗議デモ…中国系企業のニカラグア運河建設の波紋、米もいらだち

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【経済裏読み】
怒号飛び交う抗議デモ…中国系企業のニカラグア運河建設の波紋、米もいらだち

 これらだけでも建設推進には逆風だが、住民らの不安をあおっている最大の要因がHKNDだ。同社の王CEOは、北京に本社を置く中国の通信会社、信威通信産業集団の会長を務めており、王氏が中心となって2012年にHKNDを香港に設立した。

 信威は物流やエネルギーなどインフラ関連の事業も手広く手がけている。だが、インフラ事情に詳しい世界銀行の関係者は「情報に疎い中南米で、IT業界の経営者が、これほど大規模で長期的なプロジェクトを担えるノウハウがあるのか」と首をかしげる。

背後に中国当局?

 さらに、HKNDと信威を率いる王CEO自身についても風評が飛び交っている。王氏自身はメディアのインタビューなどで否定しているが、中国共産党の幹部らに強い人脈を持つとされる。そのため、HKNDの背後で中国当局や軍の働きかけがあるのではないかとの観測が出ている。

 当の中国外務省は「プロジェクトは中国の政府や軍と関係ない」とし、HKNDによる「自主的な行為」だと説明しているが、鵜呑みにする向きは少ない。

 HKNDが握るニカラグア運河の運営権は50年間で、さらに50年間の延長が可能。その後にニカラグア政府に譲渡される契約となっているが、反対住民らの間には「1世紀に及ぶ事実上の中国の租借地だ」と反発する声が上がる。抗議デモでも、「中国人は出ていけ」との怒号がしばしば飛び交っている。

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