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【わが社のオキテ】1年生社員の日誌は手書きで…手間かけ、面倒なことを続けることで思考力高まるか システム開発のアイル

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【わが社のオキテ】
1年生社員の日誌は手書きで…手間かけ、面倒なことを続けることで思考力高まるか システム開発のアイル

手書きで日誌をつける1年生社員=大阪市北区のアイル本社(恵守乾撮影)

 キーボードを叩いて文書をつくることに慣れきった現代人。仕事でペンを走らすのは、もはやメモ程度かと思いきや、手書きにこだわって新入社員育成に取り組む会社がある。中小企業向けに在庫管理システムを販売しているシステム開発のアイル(大阪市北区)では、1年生社員は業務日誌を手書きでつけるのが“オキテ”だ。手間がかかり、安易に書き直すことができないだけに、記入内容を整理した上で書き込むため、思考力が高まる効果が期待されるという。

上司は寸評

 終業時間を迎えるころ、オフィスにいる1年生社員たちにB5サイズのノートが配られる。表紙には本人の所属や名前が書かれ、顔写真が貼られている。1年生社員らは数十分かけて、手書きでその日の仕事の感想について記入し、上司が寸評を書く。ノートはすぐにスキャナーで読み込み、データベースに送る。こうして、全社員が新人の仕事の感想について知ることになるのだ。

 全社員が集まって各部署の成績が報告される「月報会議」のあった日には、日誌に「アイルの圧倒的な営業力を、よりリアルに実感することができた」「他部署の一員にも臨場感を伴った情報共有が行われることで、自発的にすべきことを思考し活動に反映できる」など、熱のこもったコメントが並んでいた。

 今年度入社のSE(システムエンジニア)、伊勢里紗さん(23)は「最初は慣れなかったが、すぐ習慣になり、苦ではなくなった。感想をもらうこともあり、ただ書くだけではないのでやりがいがある」と日誌について解説する。

 まず「型」にはめる

 発案者は創業者の岩本哲夫社長だ。独立前に務めていた会社が新入社員に義務づけていたもので、「記録に残すことで自分の成長を実感できた」(岩本社長)という経験に基づく。手書きはキーボードを叩くより面倒で神経も使うが、感覚が刺激され、思考力を高めるのに役立つというのが岩本社長の持論だ。

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