産経WEST

奈良公園の「鹿」をデータベース化、顔認識アプリで個体識別・美男美女ランキングも…産官学で観光テコ入れ

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


奈良公園の「鹿」をデータベース化、顔認識アプリで個体識別・美男美女ランキングも…産官学で観光テコ入れ

鹿の写真を撮ってシステムを試す片桐新之介さん(最奥)と学生ら=奈良市の東大寺

 観光産業が伸び悩む奈良でユニークなプロジェクトが進んでいる。生体認証の顔認識技術で奈良公園の鹿をデータベース化し、観光客のお気に入りの鹿をスマートフォンで照会したり、おすすめスポットなども発信。若者を中心にリピーターを増やそうと、産官学が連携し取り組んでいる。

 「奈良の観光資源をもっと有効活用できないか」。まちづくりコンサルタントの片桐新之介さん(37)は、観光客の多くがカメラを向ける奈良公園のシンボルの鹿に目を付けた。

 鹿をデータベース化し観光振興に結びつけるアイデアで、今年の同県主催のビジネスコンペで審査委員長賞を受賞。観光業界から実用化を望む声が相次ぎ、奈良先端科学技術大学院大学の浮田宗伯准教授に、画像で個体を特定できる顔認識アプリの開発を依頼した。

 浮田准教授と学生は、片桐さんらが撮影した大量の鹿の写真をパソコンで読み込み、目や鼻などのデータを蓄積。認識の精度を高める作業にあたっている。

 片桐さんらの構想では、たとえば観光客が撮影した鹿をスマホで照会して画像やデータを検索できたり、鹿の「美男・美女」ランキングを作成。また、鹿が“観光大使”のように地域の情報を発信したり、ゲームで遊ぶと店のクーポンが当たるなど、再訪と消費を促す仕掛けを模索する。

 ただ、広告収入も期待できる一方、商業ベースに乗るまでのシステム開発費などもかさむため、出資してくれる企業や団体を探す。奈良市観光協会の鷲見哲男専務理事は「病気データなども蓄積できれば保護にも有益だ」と期待している。

「産経WEST」のランキング