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【おおさか新発見】コスプレ撮影会でまちおこし

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【おおさか新発見】
コスプレ撮影会でまちおこし

大阪北港マリーナで開かれたコスプレ撮影会=大阪市此花区

 【問題】大阪市住之江区南港北にある商業施設ATC(アジア太平洋トレードセンター)を中心に、大阪ベイエリアではここ数年、あるイベントが頻繁に行われ、まちおこしにもつながっています。それは何のイベントでしょう?(想定問題)。

(1)コスプレ撮影会 (2)カラオケ大会 (3)ファッションショー (4)アートギャラリー

 昨年11月、ATCで「すみのえCJパンチ2013」というイベントが行われた。日本独自の文化を世界に発信する取り組み「クールジャパン」でまちおこしをするのが狙い。区は「クールジャパン都市」を宣言しており、その一環として、年末年始には区内の加賀屋天満宮で、ひな祭には加賀屋新田会所跡でコスプレ撮影会を開催している。

 「もともとATCはコスプレイヤーの聖地として広く知られている。近代化産業遺産に認定された名村造船所大阪工場跡地も人気スポットのひとつ。区内の名所旧跡でイベントを行うことで“コスプレの街”を目指した」と区の担当者は話す。

 従って=正解は(1)。ATCホール事業部によると、平成19年から本格的に始め、最近では毎週末に開催しているという。今では「レイヤー」と呼ばれるコスプレ愛好家が300~400人ほど集まる人気イベントだ。

 此花区の「大阪北港マリーナ」で開催されたコスプレ撮影会の会場を訪れてみた。

 11月16日の日曜。ヨットハーバーとテニスコート、緑地公園が広がる海辺の会場には約60人のレイヤーたちが集まった。

 2人連れから大人数のグループまでさまざま。10代後半~20代の若者が大半で、三重県や鳥取県など遠方からの参加者も少なくない。 

 最近はスポーツ漫画が人気だが、この日は海を舞台にしたアニメやゲームの登場人物に扮したレイヤーが目立った。

 桟橋でポーズを決めていた兵庫県の女性は、アニメ「蒼(あお)き鋼(はがね)のアルペジオ」のキャラクター、イオナの大ファン。鮮やかなブルーのセーラー服にロングヘア姿でイオナの役になりきっていた。撮影会への参加は3回目。カメラマンとは前回のイベントで知り合い、今回合流した。

 その近くでは、造形道具を身につけたグループが撮影中。オンラインゲーム「艦隊これくしょん」が好きな仲間がツイッターの呼びかけで参加していた。撮影会の後、交流を深めるのも楽しみという。

 毎週末、京阪神各地のコスプレイベントに参加しているという女性2人組は、アニメ「青の祓魔師(エクソシスト)」のファン。5年ほど前にコスプレにはまり、「好きなキャラクターへの愛情をコスプレや写真で表現している」という。

 参加者たちは「大阪の人は好意的。気軽に話しかけてくれるのがうれしい」と異口同音に話す。コスプレの存在が広く知られるようになった今でも、奇異に見られることがあるからだ。

 「純粋にコスプレを楽しむ人たちに場を提供している。一般の人にもレイヤーとの出会いで新しい感覚を味わってほしい」と撮影会の担当者。

 一方、会場となる施設側はイベントによる経済効果に期待する。ATCでは飲食店のほか、メイク道具などを販売するドラッグストアや100円ショップの売り上げが増加している。担当者は「コスプレは施設にとっても欠かせないイベントになっている」と話している。

 (ライター 橋長初代)

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