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【関西の議論】満州で苦労「せめて死ぬまで静観を…」 嘆願も大阪府は『引揚者住宅』取り壊し方針 

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【関西の議論】
満州で苦労「せめて死ぬまで静観を…」 嘆願も大阪府は『引揚者住宅』取り壊し方針 

更地とフェンスが目立ち始めた「東貝塚引揚者住宅」を案内する村崎太さん=大阪府貝塚市

 第二次世界大戦後、旧満州(現中国東北部)などから引き揚げてきた非戦闘員のために建てられ、近畿に現在、唯一残る大阪府貝塚市の「引揚者住宅」。老朽化が著しいため、大阪府は今年度末までに、いまも住民が暮らす住宅の隣にある、空き家となった住宅を取り壊す方針を決めた。府は「安全が確保できない」として予定通り取り壊しを進める方針だが、いまも暮らす住民側は自主防災組織を結成し、「住環境を守ってほしい」と一部の空き家の取り壊しの延期を要望。議論は平行線の状態が続いている。(吉村剛史)

「60年住み慣れた…」

 貝塚市にある東貝塚引揚者住宅。ここに住む100歳の女性を筆頭とする5戸8人の住民たちが10月3日、府に「高齢者保護」の請願書を提出した。

 請願書は「解体撤去することは住環境を著しく変化させ、防犯、防災上も危険を増大し、現に居住する高齢者の心身の健康を損なう要因となる」とし、「住民の同意なく解体撤去しない」よう訴えている。

 府が住民側に立ち退きを要請しているのが表面化したのは2年前。一部の住民は反発し、昨年1月には14戸20人が「家賃を上げてもらってもいい」と居住継続の嘆願書を知事あてに提出している。

 「60年住み慣れた土地。せめて親の世代が他界するまで静かに見守ってほしいのですが…」

 東貝塚引揚者住宅で生まれ育った会社員の自治会長、村崎太さん(47)は話す。

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