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【関西の議論】琵琶湖浄化のノウハウがベトナムの「世界遺産」を救う…昭和の「せっけん運動」をモデルに現地の水質改善に挑む

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【関西の議論】
琵琶湖浄化のノウハウがベトナムの「世界遺産」を救う…昭和の「せっけん運動」をモデルに現地の水質改善に挑む

世界中から観光客が集まるカットバ島(滋賀県提供)

 ベトナム北部にある世界自然遺産「ハロン湾」が深刻な水質汚染に悩まされるなか、滋賀県が官民一体となって水質改善事業に乗り出すことになった。ハロン湾はこのままでは世界遺産登録取り消しの危機に直面しており、同県は湾内唯一の有人島・カットバ島で環境教育の推進や条例制定の支援などを手がける方針だ。実は、ハロン湾と琵琶湖は環境条件がよく似ていると指摘され、昭和の「せっけん運動」で琵琶湖の浄化を進めてきたノウハウを現地でも生かしていくという。果たして、世界の一大観光地の危機を救うことができるのか。(加藤園子)

環境条件が近い琵琶湖とハロン湾

 ハロン湾はベトナム北部に位置し、カットバ島をはじめ大小3千にも及ぶ奇岩や島々で構成されている。石灰岩台地が沈降して浸食作用の末に現在の形になったといわれ、彫刻作品のような島々の景観は太陽の位置や天候などによってさまざまな趣のある雰囲気を醸し出すという。

 ユネスコは1994年、「ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの」「地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの」として、世界自然遺産に登録した。

 カットバ島では、ビーチや宿泊施設が多く、世界各地から観光客が集まっている。しかし、生活排水や工業排水が浄化処理されず、そのまま湾内に垂れ流しているために、深刻な水質汚染に悩まされてきた。湾の一部にはごみがたまり、美観を損ねているばかりか、悪臭も問題になっているという。

 こうした事態に、ユネスコは「このまま汚染が続けば世界遺産の登録を取り消す」と警告を出している。

 そんななか、国際協力機構(JICA)が途上国での技術協力を目的に、ハロン湾の水質改善事業を募集したところ、滋賀県と県内の企業や大学、NPOなどでつくる「しが水環境ビジネス推進フォーラム」の事業が採択された。

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