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【関西の議論】日本一構造が複雑で広大な地下街「梅田ダンジョン」の全容解明…大阪市立大が3D化、地震・津波時の避難対策に活用を

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【関西の議論】
日本一構造が複雑で広大な地下街「梅田ダンジョン」の全容解明…大阪市立大が3D化、地震・津波時の避難対策に活用を

3D図面化した梅田・地下街の「泉の広場」付近(大阪市立大学提供)

 迷路のように複雑に入り組み、“梅田ダンジョン”とも呼ばれる大阪・梅田の地下街の詳細な構造を、大阪市立大大学院工学研究科の谷口与史也教授(建築構造学)らの研究グループが初めて明らかにした。図面を基に、3Dモデルデータも作成。南海トラフ巨大地震の津波などによる浸水を想定した避難対策などに役立てる狙いだ。データを使って今後、実物大の3D避難シミュレーターを作り、防災教育などにも活用する。(池田美緒)

解き明かされた迷路

 明らかになったのは、梅田の地下街の東西南北約1・1キロ四方、広さ約12万6千平方メートルの地下1階部分。ホワイティうめだやドージマ地下センターなど5つの地下街から成る。平成25年に開業した「グランフロント大阪」などがあるうめきた地区は今後の検討課題としている。

 梅田の地下街は、昭和17年にJR大阪駅南側に大阪駅前地下道ができて以降、新しくできた地下街やビルが次々と連結して拡大。SF小説「梅田地下オデッセイ」(堀晃著)のモデルになるなど、日本一構造が複雑で広いとされる。ただ、これまでそれぞれの地下街は個別に管理されており、全体をつなげた詳細な図面はなかった。

 24年5月から約2年かけて、谷口教授と大学院生だった合田祥子さん(24)ら5人のグループが調査に取り組み、各管理会社の建築図面を収集し、つなぎ合わせた。地上出入口なども調べ、大阪湾の潮位との高低差(O.P.)も明らかにした。一番深いJR北新地駅周辺のO.P.はマイナス8・2メートルで、一番浅いJR大阪駅周辺では、マイナス1・5メートルだった。研究では、通路はもちろん、階段の高さやトイレ、店舗の構造も調べた。「管理会社にとったら建築図面は重要じゃないので、残していないところもあった」と谷口教授。内装関係の書類などから図面を探し、それでも見つからない部分は計測して補った。ようやく3D化できるほど詳細な図面ができた。

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