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【ベテラン記者のデイリーコラム・亀岡典子の恋する伝芸】名人に聞く 能楽金春流太鼓方・三島元太郎(上)「後ろ姿に隙があってはならぬ」の教え、後輩に

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【ベテラン記者のデイリーコラム・亀岡典子の恋する伝芸】
名人に聞く 能楽金春流太鼓方・三島元太郎(上)「後ろ姿に隙があってはならぬ」の教え、後輩に

インタビューに答える三島元太郎さん=大阪府吹田市(村本聡撮影)

 このほど、人間国宝に認定された能楽金春(こんぱる)流太鼓方の三島元太郎さん。昭和29年に初舞台を勤めて以来、60年にわたって太鼓一筋に精進。東西の舞台で活躍するばかりか、その教えを受けた能楽師は数多い。人間国宝の報に「恥ずかしながら大変ありがたいことと思っています」と謙虚に喜びを語る元太郎さんに話をうかがった。今回は上の巻。

後継者育てるのが人間国宝の務め

 --このたびは、人間国宝に認定、おめでとうございます

 元太郎 一報をいただいたとき、うかがったのは、人間国宝の本来の重要な責務は後継者を育てることだと。それなら、微力を尽くしてやらせていただければ、と思いました。

 --元太郎さんは、お父さまも同じく金春流太鼓方の三島太郎さん(1902~2001年)でいらっしゃいます。お子さんのころ、どういう教えを受けられましたか

 元太郎 一番最初の記憶は、父親に撥(ばち)を持たされて太鼓を打ったということですね。太鼓を打つことは、こういう家に生まれた以上、当たり前のことでした。最初はひたすらツクツク…と打つだけです。それからは、まねですね。この道は徹底的にまねをするところから始まります。自分で考えてどうのこうの、というのは技術をしっかり修得してからのことです。

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