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【関西の議論】海がない「奈良」でも魚をふんだんに使った「殿様料理」…ミシュラン料理人の手で100年前の献立が復活

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【関西の議論】
海がない「奈良」でも魚をふんだんに使った「殿様料理」…ミシュラン料理人の手で100年前の献立が復活

 表書きには「御殿様御膳献立帳」とあり、「鉢 たひ/付焼」などの食材は記されていて、料理法についての詳しい記述は書かれていなかった。尾川さんは、江戸期から明治にかけての料理書など、さまざまな資料を取り寄せて研究。それでも分からない部分は、“想像力”で補ったという。

当時にこだわり、「養殖魚」は使わず

 その結果、用意された殿様御膳は一汁五菜の本膳料理となった。タイやアナゴ、スズキなどを刺し身や焼き物に調理し、奈良漬やなすびでんがく、巻き玉子など、小皿料理を入れると10皿以上が並ぶ豪華な内容だ。

 尾川さんによると、当時はいなかった「養殖魚」は使わず、当日朝に仕入れたばかりの鮮魚を調理したという。「素材の味を生かすため、試行錯誤を重ねた。現代人が食べてもおいしいように、今風の味付けに仕上げた」と話す。

 当時の庶民の食生活は茶がゆや野菜が中心で、魚を口にできるのは正月など年に数回程度だったとされる。復元プロジェクトの中心メンバー、元奈良県立民俗博物館長の中川好夫さん(62)は、「献立帳には7食分が記されているが、毎食、刺し身が用意され、玉子料理が多様な形で配膳(はいぜん)されている。『特別な人』向けのメニューだ」と感心した様子だった。

曾孫も感激した究極の「おもてなし」

 このほど市内で行われた試食会には、保申の曾孫(ひまご)に当たる柳沢保徳(やすのり)・帝塚山学園長も参加した。

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