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【虐待越えて タエコは訴える(1)鬼父】父に殺されかけて知った「暴力への罪悪感が次の虐待を生む」 断ち切るには謝れ、「好き」だと言え

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【虐待越えて タエコは訴える(1)鬼父】
父に殺されかけて知った「暴力への罪悪感が次の虐待を生む」 断ち切るには謝れ、「好き」だと言え

 「なんや、殴ってしまったんかいな。でも悩むことあらへん。わたしもやったことある」。子供に暴力を振るってしまった母親を、大きく受け止める。続けて「子供に謝り。そして『めっちゃ好きやで』って言ってやり」。型破りな人生相談で母親たちを励ますのは、大阪の映像制作会社社長で兵庫県児童虐待等対応専門アドバイザーを務める島田妙子(42)。2度死にかけた」ほどの壮絶な被虐待体験を語り、虐待廃絶を呼び掛ける講演を3年前に始めた。議員や教師、親から中学生まで、さまざまな層を対象にした講演は180回を超えた。

 《3人きょうだいの末っ子だった妙子は、小学2年から約6年間、実父と継母から靴べらで殴られたり、包丁を突きつけられたりといった虐待を「ごはんを食べるのと同じように、毎日受けた」。酔った父親に包丁で脅された上、風呂の湯の中に何度も何度も顔を押しつけられ窒息死しそうになったり、首を絞められたり。次兄は小学校の修学旅行の出発日、ふとんごとロープでぐるぐる巻きにされ、旅行を断念されられた。継母のパチンコ費用ほしさの行為だった。きょうだい3人そろって車で児童相談所の前まで連れて行かれ、「『あそこに行け』とポイ捨てされた」こともあった

 講演を始めたとき、妙子は「虐待をしてしまう大人も助けたい」を目標に掲げた。虐待は悪と認識しながらも、イライラして一時の感情で暴力をふるってしまう親が罪悪感にさいなまれ、それが次の虐待につながることを、実父の姿を見て知っていたからだった。

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