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【開いた扉 桐生9秒98の軌跡】(中)“リミッター”外した信頼感 後藤トレーナーの献身助勢

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【開いた扉 桐生9秒98の軌跡】
(中)“リミッター”外した信頼感 後藤トレーナーの献身助勢

9秒98の日本新記録を樹立し喜ぶ桐生祥秀 9秒98の日本新記録を樹立し喜ぶ桐生祥秀

 昨夏、リオデジャネイロ五輪男子100メートル予選で敗退した直後、桐生祥秀は選手村近くでトレーナーの後藤勤と向かい合っていた。

 「やっぱりトレーニングもやんないと駄目っすかね…」

 五輪シーズン、単調なウエートトレーニングを好まない桐生は、コーチの土江寛裕に走り込み中心のメニューを直訴し、そして敗れた。

 問い掛けに対して、後藤は映画『ロッキー4』の話題を振った。劇中、主人公のボクサーが大自然の環境を生かして肉体を鍛え抜く場面が出てくる。「ああいうの面白いよね」。同じくロッキー好きの桐生も乗ってきて、どう力を付けていくかという会話は3時間近くに及んだ。振り返れば、これが今季、トラックの外での鍛錬にも積極的になり、「10秒の壁」を突破する一つのきっかけだったのかもしれない。

 桐生が故障や大事なレースで負けたとき、そばには必ず後藤がいた。同い年の土江から頼まれ、2013年6月から担当し、折に触れて治療院のある愛知県岡崎市から埼玉県川越市の東洋大まで通って国内外の試合にも同行。「寿命が1日短くなってもいいから、桐生が0・1秒速く走ってくれたらいい」と願いながらサポートしてきた。

 12年まで約8年間、日本代表のトレーナーを務めた経験があり、選手との間合いは心得たもの。集中のオンオフが巧みな桐生には、多くを語り過ぎず、ここぞのタイミングで要点を絞って考えを伝えてきたという。

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