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【東京五輪開幕まで3年(1)】五輪余波…高校総体、宙に浮く13競技「会場がない」 プロ野球やJリーグにも影響

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【東京五輪開幕まで3年(1)】
五輪余波…高校総体、宙に浮く13競技「会場がない」 プロ野球やJリーグにも影響

柔道の“聖地”武道館。20年の全日本選手権では使えない 柔道の“聖地”武道館。20年の全日本選手権では使えない

 「五輪の意義は理解している。盛り上がるだろうし、もちろん否定はしないのだが…」

 全国高等学校体育連盟の奈良隆専務理事がため息をもらす。群馬、栃木、茨城、埼玉の北関東4県で開催予定の2020年全国高校総体(インターハイ)の会場確保が難航しているからだ。例年の開催日程を変更して、五輪閉幕翌日の8月10日からパラリンピック開幕前日の8月24日までという日程を組んだが、全30競技中11競技しか会場が決まっていない。

 「大会には計約3万5千人、20万泊分が必要だが、足りない。宿泊料金も高騰し、高校生の料金水準をキープできない」。五輪を契機に外国人旅行客を呼び込もうという動きもネックとなっている。残る19競技のうち相撲は青森、なぎなたは長崎など、対象を全国に広げる方向で詳細を詰めているが、陸上や体操など13競技はめどすら立っていない。

 東京五輪は若者に開かれた大会を目指している。スポーツクライミングやバスケットボール3人制など若者に人気の新種目を取り込み、若者のスポーツ離れに一石を投じる狙いがあるからだ。そんな五輪が逆に高校スポーツの祭典を危うくしようとは皮肉だ。

 自治体の負担を減らそうと、11年度から全国を9ブロックに分けて輪番制の広域開催としたインターハイ。北関東開催は13年9月の東京五輪開催決定より前に割り当てられており、五輪が割り込んだ格好だ。それでも高体連の対応は後手に回っており、批判されても仕方はない。何とか開催自治体を支援しようと昨年、特別基金を創設して寄付を募っているが、集まったのは1400万円ほどで、目標の7億円に遠く及ばない。奈良専務理事は「生徒たちに負担を強いることは避けたい。選手数を制限したり、客席の増設をやめるなど、経費をそぎ落としていくしかない」と語り「中止にはしない。特に3年生にとっては『一生もの』」と訴える。今年度中に全ての競技の開催地を決めたいというが、展望は開けていない。

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