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潜水し続け60年…80歳超の現役ダイバー 千葉・館山の荒川さん

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潜水し続け60年…80歳超の現役ダイバー 千葉・館山の荒川さん

 コブダイの「頼子」にキスをする荒川寛幸さん。仲間とケンカして傷ついたときにはかいがいしく看病し、種を超えた友情を育んでいる=6月21日、千葉県館山市沖  コブダイの「頼子」にキスをする荒川寛幸さん。仲間とケンカして傷ついたときにはかいがいしく看病し、種を超えた友情を育んでいる=6月21日、千葉県館山市沖

 80歳を迎えてもほぼ毎日、タンクを背負って海に潜る。潜水本数は5万本以上。「潜らないと死んじゃうね」。千葉県館山市の荒川寛幸さんは、日焼けした顔をくしゃっとさせて笑った。

 神奈川・横須賀で生まれ、海は身近な存在だった。18歳の頃、ダイビングが趣味の米軍の将校と仲良くなり、頼み込んで連れて行ってもらった。最初は「おっかねえな」と思ったが、水中で呼吸する感覚に心をわしづかみにされた。将校の帰国で潜水機材一式を譲り受け、工場で働く合間に海に通い技術を磨いた。

 1960年代の日本にはまだダイバーは多くなく、口コミで船底の清掃の仕事を頼まれるように。働きぶりが評価され、いろんな現場から声がかかるようになり、潜水一本で食べていくと決めた。伊豆諸島の護岸工事や海難事故の行方不明者捜し。徳川幕府の軍資金を載せたとうわさされる幕末の沈船探しも良い思い出だ。でも海の楽しさを伝えるダイビングショップの仕事が一番だった。

 35年ほど前に定置網の修理が縁で移り住んだ館山市の波左間で店を構える。いつも潜るポイントに「頼子」と呼ぶコブダイがおり、付き合いは30年以上にも。「友達に会いに行っているようなもんだ」。交流する様子は動画投稿サイトで200万回以上再生された。

 元気の秘訣(ひけつ)は肉をたくさん食べ、大好きな海のそばにいること。もし歩けなくなっても「誰かにつかまらせてもらえれば潜れる」と、どこまでも前向き。引退なんてまだまだ考えられない。

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