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【きょうの人】大相撲名古屋場所で初優勝 御嶽海久司(みたけうみ・ひさし)さん

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【きょうの人】
大相撲名古屋場所で初優勝 御嶽海久司(みたけうみ・ひさし)さん

大相撲七月場所十四日目、栃煌山を破って優勝を決めた御嶽海=21日、ドルフィンズアリーナ(撮影・甘利慈) 大相撲七月場所十四日目、栃煌山を破って優勝を決めた御嶽海=21日、ドルフィンズアリーナ(撮影・甘利慈)

感涙「出すつもりなかったんだけどね」

 感極まって言葉が出てこない。右手で両目を覆って涙をぬぐい、「自然と出ちゃった。出すつもりはなかったんだけどね」。初めて優勝を決めた喜びは想像をはるかに超えていた。

 日本人の父とフィリピン出身の母を持ち、小学生の頃から相撲関係者の間では名を知られた存在だった。東洋大卒業後の和歌山県庁への就職も内定し、「安定した生活を送るつもりだった」。だが、大学4年だった平成26年12月の全日本選手権で優勝。2歳年長で学生相撲出身の遠藤らの活躍にも刺激され、「俺はあの人たちといい勝負をしていた」と気持ちが揺らいだ。

部屋も、故郷も、再生背負う

 頼られると応えてしまう性分も影響した。所属の出羽海部屋は横綱9人を輩出した名門ながら、22年名古屋場所で関取が消えるなど低迷。師匠の出羽海親方(元幕内小城ノ花)に「部屋の再興に力を貸してほしい」と熱心に誘われると、部屋の伝統はよく知らなくても断れなかった。

 しこ名の由来は故郷、長野県などにそびえる標高3067メートルの名峰「御嶽山(おんたけさん)」だ。26年9月の噴火で甚大な被害を出して登山やスキーに訪れる人が減少。「活気が失われた故郷を元気にしたい」との願いに加え、被災者を悼む気持ちも込められている。

 今場所の初日前日、七夕にちなんで会場に用意された笹に「イケメンになる」との願い事を記した短冊を飾り付けた。3横綱と新大関が休場した穴を埋めるべく奮闘した姿は、まさにイケメンだった。(奥山次郎)

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