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【カヌー薬物混入】前代未聞の事件はこう起きた 後輩から慕われたベテランが愚行に走った背景とは…

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【カヌー薬物混入】
前代未聞の事件はこう起きた 後輩から慕われたベテランが愚行に走った背景とは…

2010年のアジア大会で獲得した銅メダルを手にする鈴木康大。東京五輪代表争いの焦りからライバルを蹴落とそうと許しがたい行為に及んだ=2010年12月9日 2010年のアジア大会で獲得した銅メダルを手にする鈴木康大。東京五輪代表争いの焦りからライバルを蹴落とそうと許しがたい行為に及んだ=2010年12月9日

 しかし、世界の壁は厚かった。2016年リオデジャネイロ五輪出場を逃したことを機に、一度も五輪出場を果たせぬまま、引退した。ただ、その後、同じカヌー選手で北京五輪代表の妻・綾香さんの支えもあり、東京五輪へ向けて福島県二本松市を拠点に練習漬けの日々を送っていた。

 カヌー連盟の春園長公常務理事は「結果を出しても偉ぶるような態度は見せず、むしろ少し照れくさそうにしていた。いつもニコニコしていて、嫌な印象を持つ人はいなかったと思う。だから余計にショックで…」と落胆を隠せなかった。

 ■若手の台頭に焦り

 何が鈴木を愚行に駆り立てたのか。背景の一つには、東京五輪での種目変更が関係しているとみられる。昨年、東京五輪実施種目の男子カヤックフォア(4人乗り)が1000メートルから500メートルに変更されることが決まった。1000メートルは世界との壁が厚いが、短距離でチーム力が重要になるカヤックフォア500メートルであれば日本が出場できる可能性も高い。鈴木は「フォアなら東京五輪の代表になれると思った」という趣旨の説明を日本連盟にしているという。

 だが、昨年9月の全日本選手権では犯行に及ぶ前日に行われたカヤックシングル500メートルで小松が3位、鈴木は5位だった。最近では競技会で小松が勝つことが多くなってきており、鈴木は「若手が台頭してきて、実力も伸びてきた」と小松を狙った理由を説明したという。

 ■計画的な犯行

 犯行は計画的だった。鈴木は昨年8月中旬、他競技の選手がメタンジエノンでドーピング違反になったことを知り、「他の人に入れたらどうなるんだろう」と考えた。遠征先のハンガリーに滞在中、インターネットで1箱(1300円、50錠入り)の薬物を購入すると、大会期間中に千葉県にある実家を経由して、会場近くの宿舎に送った。

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