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【日本スプリントの挑戦】400メートルリレー 走らざる者の苦衷 藤光謙司、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥の世界陸上

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【日本スプリントの挑戦】
400メートルリレー 走らざる者の苦衷 藤光謙司、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥の世界陸上

2017年08月12日、陸上の世界選手権男子400メートルリレー決勝で銅メダルを獲得したのは(左から)藤光、多田、桐生、飯塚だった(川口良介撮影) 2017年08月12日、陸上の世界選手権男子400メートルリレー決勝で銅メダルを獲得したのは(左から)藤光、多田、桐生、飯塚だった(川口良介撮影)

 具体的に言うと、予選は2走の飯塚が待つブルーラインから29.5足の位置に目安となるチェックマークを貼っていたが、多田には「31.5足」と伝えた。「それくらい離しても届いているよ。走れているよ」と背中を押すためである。

 桐生と藤光も怯まなかった。

 合宿の練習などから、2人が3走、4走で組む場合の足長は「30.5足」が基準になることが分かっていた。決勝前、日の落ちたサブトラックでのバトン合わせ。「31足」に伸ばしていったが、きれいに流れた。

 すると、桐生が藤光に近寄ってきた。

 「僕、走れているんで伸ばしてください。絶対に届けます」

 その強い決意と、バトン合わせの余裕度を見極め、藤光とスタッフはさらに半足伸ばすことを決めた。足を消耗しないよう、練習はなし。「31.5足」で、ぶっつけ本番だった。

 迎えた決勝。

 大外9レーンの日本。

 多田が会心の走りで前に出ると、飯塚、桐生ときれいにつないで藤光。日本は英国、米国の後方、ジャマイカと争う位置だ。次の瞬間、ジャマイカの4走・ボルトが左脚を痛めてトラックに倒れ込み、その横を藤光は無心で駆け抜けた。

 3位、銅メダル。

 タイムは予選から0秒17上げて38秒04。

 日本の四継チームが世界選手権でメダル獲得するのは初めてだった。

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