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【鈴木桂治 柔のすゝめ】「いい人=いい選手」にあらず

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【鈴木桂治 柔のすゝめ】
「いい人=いい選手」にあらず

 大学のOB会に出ると、先輩方からは「学生時代の桂治の方がすごかった」との言葉をいただく。井上康生さんという巨人の背中を追っていた私は、周囲に狂気の沙汰と思われようと、練習の量も中身も高いハードルを自分に課したという自負がある。先輩方の評価は、勝つために私がたぎらせた執着心の残像かもしれない。それを思うと、飯田はまだ押し出しが足りない。練習の密度も試合の中身も「こいつはすごい」「どうやっても勝てる気がしない」と周囲を黙らせるものが欲しい。

 2020年東京五輪まで2年半余り。飯田が五輪代表をどれだけ実感を伴う目標として思い詰めるか。私も「金メダルを取らせる」という思いをどこまで燃やせるか。選手と指導者、双方の思いが一致しなければ実を結ぶはずもない。

 選手の人生を預かることは、指導者にとってこの上ない重圧との闘いでもある。私を頼り、選んでくれたからには大成させたい。まずは「いい人」からどう衣替えさせるか、思案している。(国士舘大学柔道部男子監督)

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