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なぜ日本のおじさんは、貴乃花親方にイラついてしまうのか

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なぜ日本のおじさんは、貴乃花親方にイラついてしまうのか

日本で内部告発をしても、その後…(写真はイメージです) 日本で内部告発をしても、その後…(写真はイメージです)

 この最大の原因は、日本の伝統的なハラスメント文化だ。

■戦いはどちらに軍配があがるのか

 電通のパワハラ問題に関する記事のときに詳しく考察したが、「最近の若いやつは根性が足りん」とか説教するおじさんたちというのは、パワハラ的な厳しい指導や、心身ともに追い込まれるような長時間労働を経験してはじめて、人は成長できるという思い込みがある。なぜかというと、自分がそのような経験をしてきたからだ。

 このようにパワハラが世代から世代に引き継がれていく連鎖の構造をたどっていくと、旧日本軍に突きあたる。実は意外かもしれないが、旧日本軍は規律を重んじ、私的制裁は禁じというおふれが何度も出ていた。しかし、その裏で「新兵いじめ」のような陰湿な暴力が横行していた。

 なぜ撲滅できなかったのかというと、強者が弱者を力でねじ伏せるという構造が、上の命令は絶対服従という軍隊型の組織のガバナンスに、非常にうまくフィットしたからだ。

 電通、ユニクロ、ヤマト運輸という厳しい生存競争を勝ち抜く大企業や、ピラミッド社会をのしあがる力士の世界でパワハラがまん延してしまうのも同じ理由である。こういう「パワハラ社会」のなかでうまくたちまわり、成功を手にしたおじさん世代の人たちは、日馬富士に自分の姿を投影し、同情して応援をする。そしてこの社会の秩序を乱す貴乃花親方に牙をむくのだ。

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