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アスリートとともに歩む 企業とスポーツの新たなかたち

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アスリートとともに歩む 企業とスポーツの新たなかたち

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会まであと3年。リオデジャネイロ大会(リオ2016オリンピック・パラリンピック)翌年の今年は、世界陸上競技選手権(8月)、世界パラ陸上選手権(7月)といった国際大会が開催されるなど、東京オリンピック・パラリンピックを目指すアスリートにとっては新たなスタートを切る重要な1年になる。

 スポーツ選手が大きな舞台で最高のパフォーマンスを発揮するために不可欠な要素は環境だ。味の素ナショナルトレーニングセンターに代表されるハード面はもとより、競技力向上のためにどれだけの時間を費やせるかが大きなポイントになる。オリンピック、パラリンピックともレベルは上がる一方で、社会人がフルタイムで働きながら好成績を残すことは難しくなってきている。トレーニングや試合を十分に積み重ねるためには、会社や職場の理解が欠かせないが、そうした環境を得られず、アルバイトでお金を稼ぎながら、トレーニング時間や遠征機会を確保している選手も少なからずいる。

 こうした状況を改善しようと、日本オリンピック委員会(JOC)は2010年から、現役トップアスリートの就職支援を行う制度「アスナビ」を始めた。アスリートと企業のマッチングの場を設け、就職をバックアップするシステムだ。同制度を通して採用された選手はこれまでに150人おり、今年は新卒採用された32選手が、この4月1日から所属する新天地で新たな一歩を踏み出す(3月28日現在)。

 アスナビを利用して企業に就職した選手が取り組む競技は多岐にわたるが、メディアへの露出が少ない競技が目立つ。企業スポーツが盛んな競技は必然的に就職口が多くなる一方、マイナーと言われる競技の場合は受け皿が限られるためだ。アスリートの経済的安定と競技活動に打ち込める勤務形態を確保することにアスナビの大きな意義がある。

 そのアスナビを通じ、企業別で最も多い7選手を採用してきたのが三菱電機だ(内定者を含む)。今年は4月1日付で体操・トランポリンの土井畑知里選手(日体大)が仲間に加わる。同社はアスリートを会社の一員として迎え入れ、現役期間は競技に集中できるよう柔軟な勤務を認めている。

 所属選手にはリオ2016大会シンクロナイズドスイミングのチームで銅メダルを獲得した丸茂圭衣選手や、フェンシング・エペの宇山賢選手、スピードスケート・ショートトラックの小黒義明選手らがいる。

 フェンシング界では、北京2008大会で銀メダルを獲得した太田雄貴氏が、同大会後に就職するまで、“ニート剣士”として奮闘したことが知られる。ショートトラックも似たような境遇が珍しくなかった。アスナビを通して三菱電機に就職した小黒選手は、その恩恵をこう語る。

 「アスナビは、トップレベルの選手でありながらも競技を続けることが出来ないようなマイナースポーツのアスリートを助け、アスリートの夢へ挑戦できる制度だと思います。競技活動を優先した働き方をさせていただけること、競技引退後のことも考えていただけることから三菱電機に決めました。競技費用に関しても入社前のような負担がなくなり、精神的にも競技に専念できるようになっています」

 待遇や勤務形態はその企業によるが、小黒選手は職場の同僚のバックアップも受けている。ショートトラックはスケート靴の刃(ブレード)の形状や研磨状態が滑りに大きく影響する。その理想的な形状の追求や状態の維持について勤務する同社鎌倉製作所(神奈川県鎌倉市)の技術者・技能者たちが協力しているのだ。

 「社員の方々にたくさん応援していただけたり、スケートの刃を加工・調整していただいています。一人で競技に取り組んでいるわけではないと思えたことや、責任感を持って頑張りたいと感じたことは、モチベーションにつながっていますし、プラスに働いています」

 競技に専念できる環境にある小黒選手は、来年の平昌2018冬季大会へ出場して、メダル獲得を目標に置く。

小黒義明選手紹介動画はこちらから

小黒義明選手

 大学卒業後に就職したものの、仕事と競技活動の両立が難しく、一時は無職の状態を経験したフェンシングの宇山賢選手もアスナビ経由で三菱電機に入社した。189センチの長身を生かし、昨年10月のワールドカップ・スイス大会では、個人エペで2位に入った。同4月にはアジア選手権の男子エペ団体戦のメンバーとして金メダル獲得に貢献した。日本はリオ2016大会への団体戦出場を逃しており、東京2020大会に向けて鍛錬する日々だ。

宇山賢選手紹介動画はこちらから

小黒義明選手

 リオ2016パラリンピックのアーチェリー・男子個人リカーブで7位に入賞した上山友裕選手も三菱電機に所属している。上山選手は同社が2014年4月にアスナビを通じて採用した最初の3選手の一人。3年後の東京2020大会でのメダル獲得が期待される選手の一人だ。

上山友裕選手紹介動画はこちらから

小黒義明選手

 アスリートを支援するかたちは、その企業によってさまざまだ。選手たちは、それぞれのプランやビジョンに合った企業に所属し、頂点を目指す戦いを続けている。アスリートと企業がWin-Winの関係となる雇用形態が多様になれば、日本のスポーツ界の土壌はより豊かになり、全体的な競技力の向上にもつながる。三菱電機が行っているアスリート支援は、そうした未来に向けた一翼を確かに担っている。

三菱電機のトップアスリートやスポーツチームの紹介はこちら

 三菱電機は、オリンピック・パラリンピック日本代表選手団オフィシャルパートナー(エレベーター・エスカレーター・ムービングウォーク)です。

(提供 三菱電機株式会社)

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