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【清水満のスポーツ茶論】独特の団結力から生まれる“日本力” ONが示した日の丸背負う意義

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【清水満のスポーツ茶論】
独特の団結力から生まれる“日本力” ONが示した日の丸背負う意義

 「長い間、野球をやってきたけど初めて。プレッシャーを感じたのは」

 2004年アテネ五輪野球の日本代表監督を務めた長嶋茂雄さん(現巨人軍終身名誉監督)が、人生で初めて日の丸を背負ったときの感想だ。ちょっと前、改めて当時の話を聞いた。

 五輪本番前の03年11月、札幌ドームで中国、台湾、韓国とのアテネ五輪の出場権を懸けた予選リーグが開催された。勝ち上がれば“五輪出場”が決まる。初戦は格が下の中国だった。

 「勝って当たり前なんて言われましたが、そんな気持ちは全くなかった。ただオリンピックで“日本のためにやる”という強い意識だけ。小さい頃からずっと身近にあった日の丸を代表として背負う。何とも言えない気持ちでした」

 決戦前夜、ミスターは何度も目を覚ました。試合中もいい知れぬ口の渇きを覚え、経験のない体の震えさえ感じた。だから中国戦は全身全霊の手を打った。エース上原浩治(当時巨人)を立てた。二回に福留孝介(当時中日)の適時二塁打などで4点を先制、13-1の大差で勝つ。その勢いで台湾、韓国も破ってアテネ行きを決めた。

 「結果的に大勝でも簡単じゃなかった。だからエース投入だった」。ミスターは本番を前に病に倒れたが、“フォア・ザ・フラッグ”で、初陣から盤石な采配で臨むということの大切さを示してくれた。

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