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【月刊パラスポーツ】女子マラソン(視覚障害)・道下美里 出会いと支え…チームと頂点へ

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【月刊パラスポーツ】
女子マラソン(視覚障害)・道下美里 出会いと支え…チームと頂点へ

2位でゴールし、日の丸をまとう道下=昨年9月、リオデジャネイロ(蔵賢斗撮影) 2位でゴールし、日の丸をまとう道下=昨年9月、リオデジャネイロ(蔵賢斗撮影)

 表彰台で瞳から大粒の涙があふれ出た。昨秋のリオデジャネイロ・パラリンピックで初実施された女子マラソン(視覚障害)。銀メダルに輝いた道下美里(三井住友海上)にとっては、メダル獲得の快挙よりも「悔しさ」の方が勝っていた。2020年東京大会では表彰台のてっぺんで「君が代」を聞きたい-。笑顔が似合う40歳は、大きな夢に向かって走り続けている。(西沢綾里)

 身長144センチの小柄なランナーは、角膜の病気を患い、中学2年の時に右目を失明した。短大卒業後、調理師の免許を取得し、これからというときに今度は左目の視力も失った。「私は社会のお荷物だ」。一人では何もできず、家に引きこもった。そんなとき、母、千代子さん(70)から盲学校入学を勧められた。放課後にランニングを始めたのは「引きこもりで増えてしまった体重を絞るためだった」という。

 陸上大会に初参戦した26歳のとき、800メートルで50代の女性に負けて「火が付いた」。本格的に取り組み始めると、みるみる記録が伸びた。ジャパンパラリンピックでは800メートルと1500メートルに優勝し、07年には世界選手権の切符も手にした。しかし、世界の壁は厚い。800メートルは予選落ちし、1500メートルでは5位入賞にとどまった。世界との差を痛感し、走る気力を失った。

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