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【話の肖像画】PL学園野球部元監督・中村順司(2)球道即人道、グラウンドは人生の縮図

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【話の肖像画】
PL学園野球部元監督・中村順司(2)球道即人道、グラウンドは人生の縮図

円陣を組み、柔和な表情で選手に指示を出す。甲子園の全国舞台でも平常心を貫く =昭和60年8月21日 円陣を組み、柔和な表情で選手に指示を出す。甲子園の全国舞台でも平常心を貫く =昭和60年8月21日

 読んで字のごとく、野球のグラウンドは人生の縮図だと思うんです。例えば、キャッチボールは相手が取りやすいボールを互いに投げ合うことで初めて成り立ちます。人間社会でも同じことで、会話ひとつ取ってみても相手への思いやりや敬意がなくては成り立ちません。

 グラウンドではいつも思い通りのプレーができるわけではありません。チャンスで得点を取れなければ、ピンチで失点もします。少しでも思い通りのプレーができるようになるために日々、練習するのです。人生だって同じです。思い通りにいかないからこそ、努力しなければいけない。選手たちには野球を通じて人生を豊かにしてほしい。私自身、野球に出合えたことで、かけがえのない経験をさせてもらいました。

 〈PL学園の教え子は約400人を数え、名古屋商科大学でも数多くの選手を指導してきた。卒業後、プロ野球で名を残した選手もいれば、日大東北(福島)の監督として甲子園を目指す息子の猛安(たけやす)さんのように指導者になった選手もいる。教え子たちに囲まれるようになった現在は、甲子園常連校だったPL学園監督当時とは違う喜びがあるという〉

 ロッテでコーチをしている松山(秀明、60年の主将で同年夏の甲子園決勝でサヨナラ安打を放つ)は交流戦で名古屋にくると、食事に誘ってくれます。頑張っている教え子たちを見るのは頼もしい限りです。選手にはよく「どんなレベルであっても30歳までプレーできれば勝者だぞ」と繰り返してきた。できるだけ長く野球というスポーツに接することで、次の世代にも野球のすばらしさを伝えていってもらえたらうれしいですね。(聞き手 奥山次郎)

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