産経ニュース

【新国立競技場】31日からのIOC総会で現行計画を報告 月内にキールアーチを発注へ

スポーツ スポーツ

記事詳細

更新

【新国立競技場】
31日からのIOC総会で現行計画を報告 月内にキールアーチを発注へ

新国立競技場のイメージ(日本スポーツ振興センター提供)

 2020年東京五輪・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場の総工費が2520億円に膨らんだ問題で、大会組織委員会が、31日からクアラルンプールで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で、英国の建築家、ザハ・ハディド氏のデザインを元にした現行計画を報告することが14日、分かった。これにより、今後の設計変更はほぼ不可能となる。

 組織委会長の森喜朗元首相が、産経新聞の取材に応じ、事実関係を明らかにした。

 競技場は、「キールアーチ」と呼ばれる2本の巨大な鋼鉄製アーチが屋根を支える特殊な構造で、これが総工費を押し上げた。

 森氏や大会関係者によると、アーチがあまりに巨大なため、パーツごとに切断したものを会場付近の仮設工場で接合せねばならず、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は今月中にもアーチ用の資材を発注する予定だという。

 また、アーチは地中構造物で固定する設計となっており、デザインを変更した場合、地下の設計からすべてをやり直さねばならない。そうなるとコンペから実施設計までに1年半を要するとみられる。

 20年の五輪開催には、19年にプレ大会を実施せねばならず、メーン会場も19年夏までに完成させねばならない。間に合わななければ「国際公約違反」となり、ペナルティーを課せられる可能性もある。

 森氏は「五輪に間に合わせないと世界の笑いものとなる。高額になり批判を受けるのは残念だが、スポーツ、文化、経済などすべてを集積する場として50年以上先にレガシー(遺産)を残したい」と語った。

 安倍晋三首相も10日の衆院平和安全特別委で「これからコンペをし、新たにデザインを決めると五輪に間に合わない可能性が高い」と述べた。

「スポーツ」のランキング