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中国で初の「#MeToo」告発 セクハラで大学教授が処分、社会運動には当局が警戒も

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中国で初の「#MeToo」告発 セクハラで大学教授が処分、社会運動には当局が警戒も

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 【上海=河崎真澄】欧米で広がるセクハラ被害の告発運動「#MeToo(私も)」に触発され、中国でも女性がインターネットで声なき声を上げ始めた。

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 北京航空航天大学は16日までに、セクハラで告発を受けた陳小武教授(45)の教員資格を取り消した。12年前に博士課程の指導を受けた女性が、「指導の課程で性行為を迫られた」と中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」で告発。大学側が調査に乗り出していた。

 この女性は抵抗して陳氏のもくろみは未遂に終わったが、その後、幻聴や幻覚に苦しんだという。陳氏からセクハラ被害を受けたという女性6人の証言も集めて、「#MeToo」の画像を添えて今月1日に告発に踏み切ったところ、閲覧数が100万を超えた。

 中国メディアは「#MeToo」を掲げた中国における初の被害告発と伝えている。「#MeToo」と連動する形で、中国でも過去の被害の告発がネットで急増する可能性がある。

 中国で、セクハラ問題はたびたび起きてきた。昨年12月には、江西省の南昌大学で複数の女子学生にわいせつ行為を長期にわたって行ったとして、国学研究院の副院長が処分された。

 また、昨年5月には北京映画学院で、教員による女子学生へのセクハラが「微博」で告発されて発覚。加えて中国の芸能界で過去に起きた多数のセクハラ被害が、続々と伝えられた。

 他方で中国ではなお、セクハラや性差別への社会的な認識が低いのが実情。3年前には、北京や広東省でセクハラ防止や雇用面での男女差別撤廃を訴えた女性団体メンバー5人が、公安当局に一時、身柄を拘束される問題が起きた。治安を乱したことが拘束の理由とされたが、社会運動に対する当局の警戒がにじむ。