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中国外相が28年連続の“年始アフリカ詣で” 「一帯一路に不可欠」と米尻目に勢力拡大

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中国外相が28年連続の“年始アフリカ詣で” 「一帯一路に不可欠」と米尻目に勢力拡大

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 【北京=藤本欣也】中国の王毅外相が16日、アフリカ4カ国の歴訪を終えた。中国外相は毎年最初の外遊先にアフリカを選ぶのが恒例で、今年で28年連続。王外相は中国の国家戦略、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」にとって、「アフリカは不可欠だ」と強調し、共栄をアピールした。米国がトランプ大統領の“暴言”でアフリカ諸国の信頼を失う中、中国が影響力を着実に広げている。

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 王外相は12日以降、ルワンダ、アンゴラ、ガボン、サントメ・プリンシペを訪問。ルワンダは今年のアフリカ連合(AU)議長国で、アンゴラは中国が原油を輸入するアフリカ最大の国。サントメ・プリンシペは2016年末に台湾との外交関係を断絶し、中国と国交を樹立した島国だ。

 中国は今年9月、北京で「中国アフリカ協力フォーラム」首脳会合を開催予定で、今回の歴訪はその準備の意味合いもある。

 1991年1月に、中国外相としてアフリカを訪れたのは銭其●(=王へんに深のつくり)氏だ。回顧録「外交十記」によると、89年6月の天安門事件により中国が国際社会で孤立する中、「アフリカ諸国の中国への態度は非常に友好的だった」。突破口を求めて同年7~8月にジンバブエやアンゴラなどを訪問した銭氏は、その後もアフリカ歴訪を繰り返したという。

 中国が2001年に世界貿易機関(WTO)に加盟してから経済成長を急速に拡大し始めると、アフリカは中国にとって資源の主要な供給元となっていく。

 中国とアフリカ諸国の貿易額は2000年以降の15年間で22倍に激増。中国は09年に米国を抜いてアフリカの最大の貿易相手国となり、今にいたっている。

 ただ、最近の中国とアフリカの関係は「貿易・資源の協力から、投資・インフラ開発の協力へ変わってきている」(清華大国際関係学部の唐暁陽副教授)。牽引するのが一帯一路だ。昨年、エチオピアとジブチを結ぶ鉄道が整備された。

 王外相は訪問先のルワンダで、「中国とアフリカによる一帯一路の共同建設を通じて、双方の全面的な戦略的協力パートナーシップを新たなレベルに引き上げたい」と意欲をみせた。

 アフリカ側も、「中国にアンゴラの鉄道連結など大型プロジェクトの建設をこれからも支援してもらいたい」(アンゴラのロウレンソ大統領)と応じた。

 課題もある。昨年、37年にわたる長期政権が退陣したジンバブエなど、アフリカで政権交代が相次いでいる。アンゴラも昨年、38年ぶりに大統領が代わった。

 「政策の継続性がアフリカの多くの国で問われている」。アフリカに20年前から進出する中国企業の代表は投資リスクについて中国紙で警鐘を鳴らしている。