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【米海軍の新兵器】見えず音もなし…正確無比で無限に撃てるレーザー 1発わずか1ドル驚異の経済性

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見えず音もなし…正確無比で無限に撃てるレーザー 1発わずか1ドル驚異の経済性

米海軍の新兵器更新
輸送揚陸艦ポンスに備えられたレーザー兵器システム「LaWS」(米海軍提供) 1/7枚

 「スター・ウォーズ」などSFではおなじみのレーザー兵器。それがもう夢ではなくなっている。音もなく、目にも見えないが、ドローンを正確に打ち落とす。そしてコストも低い。米海軍の新兵器は、これまでの兵器の概念を大きく変える「革命」を予感させるものだ。

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まるでテレビゲーム

 「LaWS」(レーザー兵器システム)と呼ばれる新兵器は、ペルシャ湾に展開する輸送揚陸艦ポンスに配備されている。見た目は望遠鏡のようで“武器らしい”威圧感はない。

 米海軍が行った試射の様子を独占取材した米CNNテレビ(電子版、7月18日)の映像では、海上に飛ばしたドローンにレーザーが照射されると、翼から突如炎が上がって打ち落とされた。レーザーは目に見えず、音らしい音もない。担当者がモニターを見ながらコントローラーを操作する様子は、まるでテレビゲームのようだ。

 大量の陽子が光速で照射され、その速さは大陸間弾道ミサイル(ICBM)の5万倍になるという。射程5500キロ以上のICBMは再突入時の速度がマッハ24とされている。

低コストで低リスク

 LaWSを担当するカール・ヒューズ大尉はCNNに、「風、射程などを気にする必要はない。オートフォーカスなので、目標を定めるだけでターゲットを無力化できる。ビームも見えないし、音もしない」などと説明。悪条件下でも極めて正確な攻撃が可能で、米海軍は、二次的な被害を抑えることができるとしている。

 経済性も驚きだ。システム全体は4000万ドル(約44億4000万円)だが、1発当たりの費用はわずか1ドル。必要なのは小さな発電機で供給される電気と、わずか3人の乗員だけだという。ちなみに、4月に米軍が実験したICBM「ミニットマン」は1発当たり約700万ドルとされている。

2020年代初めまでに配備拡大

 現時点では、過激派組織など対テロリスト戦で、車や船で近づく敵をピンポイント攻撃することを想定しているとみられるが、その用途は拡大しそうだ。

写真ギャラリー

  • 輸送揚陸艦ポンスの艦内で、レーザー兵器システム「LaWS」の操作システムの画面を確認する乗員(米海軍提供)
  • 輸送揚陸艦ポンスに備えられたレーザー兵器システム「LaWS」(米海軍提供)
  • 輸送揚陸艦ポンスに備えられたレーザー兵器システム「LaWS」(米海軍提供)
  • 輸送揚陸艦ポンスの艦内で、レーザー兵器システム「LaWS」の操作システムの画面を確認する乗員(米海軍提供)
  • 輸送揚陸艦ポンスに備えられたレーザー兵器システム「LaWS」(米海軍提供)
  • 輸送揚陸艦ポンスに備えられたレーザー兵器システム「LaWS」(米海軍提供)