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【共産党研究(5)】筆坂秀世 ロシア革命から100年、社会主義の国々は音を立てて崩壊 「世界的必然」破綻した

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筆坂秀世 ロシア革命から100年、社会主義の国々は音を立てて崩壊 「世界的必然」破綻した

共産党研究(5)更新

 今年2017年は、ロシアの10月社会主義革命から100周年にあたる。この革命が世界に与えた影響は巨大なものがあった。1919年には、レーニンの強い意向でコミンテルン(共産主義インターナショナル)が結成され、ヨーロッパやアジアの国々にコミンテルンの支部が結成されていった。22(大正11)年には、日本でもコミンテルン日本支部(現在の日本共産党)が結成された。(夕刊フジ)

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 共産主義の理論は、マルクスやエンゲルス、レーニンらによって作り上げられたものだが、その最大の核心は「資本主義から社会主義への移行は、世界史的必然だ」とされたことにある。

 当時の日本では、共産党は非合法であった。結成直後から激しい弾圧に遭った。それでも若者は共産主義に憧れ、共産党に入党した。なぜか。日本でもロシアのような革命が起こると信じ込まされていたからである。

 私はもちろん戦後の入党だが、次のように聞かされたものだ。

 「今世界の3分の1の人が社会主義の下で暮らしている。世界は、資本主義から社会主義へ音を立てて変化している。これは必然なのだ。この社会発展の流れに君も身を投じようではないか。歴史を前に進めるその主役は君たち若者だ」

 第二次世界大戦後、東欧の国々や中国などで共産党政権が誕生したが、発達した資本主義国で社会主義に移行した国など1国もなかった。資本主義の発展が社会主義への移行を必然にするというのが、マルクスの理論であったがそんな国は、ついに現れなかった。

 それどころか、今眼前で起こっていることは、社会主義を掲げる国々が音を立てて崩壊し、資本主義への道を歩んでいる光景である。資本主義から社会主義への移行は、世界史的必然という共産主義の理論は、すでに破綻している。

 それにしても科学的社会主義という共産主義を目指す理論は、世界中でどれほど多くの若者を誤導してきたのだろうか。今の日本共産党綱領には、「発達した資本主義の国での社会主義・共産主義への前進をめざす取り組みは、二一世紀の新しい世界史的な課題である」とされている。社会主義の実現ではなく、そこに向かって「前進」するのが今世紀の課題なのだ。

 戦前、命がけで共産党に入党した党員は、まさか日本での社会主義の実現が百数十年も後の課題だとは思いもしなかっただろう。100年先の社会主義を展望と言えるのだろうか。 =おわり

 ■筆坂秀世(ふでさか・ひでよ)  1948年、兵庫県生まれ。高校卒業後、三和銀行に入行。18歳で日本共産党に入党。25歳で銀行を退職し、専従活動家となる。議員秘書を経て、1995年に参院議員に初当選。共産党のナンバー4の政策委員長を務める。2003年に議員辞職し、05年に離党。評論・言論活動に入る。著書に『日本共産党と中韓』(ワニブックスPLUS新書)、『野党という病い』(イースト新書)など。