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【陸自ヘリ墜落】「もし自分の家だったら…」 轟音2回、震える住民

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陸自ヘリ墜落

「もし自分の家だったら…」 轟音2回、震える住民

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 陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落し、炎上する住宅(奥)=5日午後5時ごろ、佐賀県神埼市(近隣住民提供) 2/2枚

 佐賀県神(かん)埼(ざき)市で5日夕に陸上自衛隊西部方面航空隊所属のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落した事故。現場は住宅街に位置し、民家から黒煙と火があがった。わずか数百メートル圏内には小学校や幼稚園も。「もし自分の家だったら…」。住民らは想像を絶する事態に言葉を失った。

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 「ドーン、ドーン!」

 午後4時45分ごろ、神埼市千代田町の嘉納地区の自宅で台所に立っていたという主婦(75)は大きな衝撃音を聞き、作業の手を止めた。外に出ると、100メートル先から黒煙が上がっていた。

 何が起きたのか理解できなかったが、駆けつけた中学生に「ヘリが落ちたようだ」と聞かされ、耳を疑った。「もし私の家だったら…」。想像するだけで足がすくんだという。

 女性によると、ヘリが直撃した家は3年ほど前に建てられたばかり。女性は「こんな事故が起きるとは…」と声を震わせた。

 現場周辺には広大な田畑も広がるが、墜落したのは住宅が集まる一帯。近くの自営業の男性(60)は「よりによって、何でこんなところに落ちるのか」と絶句。別の男性(60)も「ヘリは、この周辺を日常的に飛んでいた。ヘリには慣れているつもりだったが、墜落するなんて想像もしていなかった」と声を震わせた。

 近隣住民らによると、現場の民家には4人が住んでいたという。民家は黒煙が上がり、消防隊員らによる消火活動が続いた。隣家の親類男性は、その活動を見守った。「何でこんなことになったのか。早く消してほしい」と祈るように話した。

 ヘリは、神埼市立千代田中部小学校の約500メートル先に墜落し、近くには幼稚園もあった。

 千代田中部小の教頭も午後4時40分ごろ「ドーン」という音を聞いた。窓の外を確認すると、すぐ近くの住宅街から黒煙が見えた。「現在、生徒らの安全確認や状況の把握を続けている」。教頭も緊迫した様子で語ったが、夜には小学5年の女児1人がけがをしたとの情報ももたらされた。

 市教育委員会も対応に追われ、学校教育総務課の松永文幸課長(60)は「時間帯や場所が少しでも違うと、被害が広がる可能性があった」と表情をこわばらせた。

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  •  陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落し、夜になっても煙を上げる住宅=5日午後7時、佐賀県神埼市