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【世界を読む】中国は世界へ、韓国は対日…日本とは異質の“歓待”コンセプト

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中国は世界へ、韓国は対日…日本とは異質の“歓待”コンセプト

世界を読む更新
11月7日、ソウルの大統領府での晩餐会で握手するトランプ米大統領(中央)と元慰安婦の李容洙さん。左端は韓国の文在寅大統領(聯合=共同) 1/5枚

 トランプ米大統領の初のアジア歴訪は、日本を皮切りに11月上旬から中旬にかけて行われた。超大国の最高司令官のもてなしには、訪問を受けた各国の“威信”もかかり、日中韓の3カ国をみれば、当然ながら三者三様だった。ただの客人ではない、国際社会の賓客に対する3カ国の「おもてなし」からは、それぞれのお国柄や文化が垣間見えるが、中韓両国には日本とは異質の共通したコンセプトがあったようだった。日本は「相手が喜ぶもの」を、中韓は「(自分たちが)見せたいもの」をそれぞれ選んだように映った。

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お・も・て・な・し

 日本はトランプ氏のアジア歴訪のトップバッターとして、まずはゴルフでもてなした。世界ランキングでも上位に位置する松山英樹プロを交えたラウンドは天気も味方して、安倍晋三首相とトランプ氏がリラックスしたムードで行われた。

 食事は牛肉好きのトランプ氏のために、ゴルフの際の昼食は米国産牛のハンバーガー、夕食の鉄板焼きでは但馬牛のステーキ、晩餐会では佐賀牛の和風ステーキという肉づくしだった。

 晩餐会には多様なゲストも招かれ、中には「PPAP」で一世を風靡したピコ太郎さんの姿もあった。晩餐会は異様に盛り上がり、さながら宴会状態だったという。

 日本側のもてなしからは、大事な客に楽しんでもらおうという心遣いも伝わる。ゴルフ接待でいえば、松山プロはすでに世界で活躍し、その存在をトランプ氏も知るトップアスリートだ。日本側が「見せたい」と考えるまでもない人物で、「トランプ氏が希望した」ともいわれている。食事でも日本の伝統料理を押しつけるわけでもなく(トランプ氏は寿司が苦手ということもあり)、好みに応じたもてなしだ。

 また、ピコ太郎さんの場合は、日本側が「見せたい」人物というよりは、トランプ氏の孫娘もマネしたこともあり「ちょっと喜んでもらおう」的な演出だったともいえる。日本側の接待には、何かを訴えるという要素は終始なかったようだった。

接待の場に登場したエビ

 1泊2日の強行日程だった韓国は、もてなしには時間的な制約もあったのだろうが、ある意味で晩餐会にその意図が凝縮していたのではないだろうか。

 韓国政府は、晩餐会に元慰安婦の女性を招き、メニューには竹島(島根県隠岐の島町)の韓国名「独島」を冠したエビ料理を出した。先に訪問され、日程も2泊3日と余裕のあった日本への対抗心なのか、単なる反日宣伝なのか、多くの日本国民が「なんでわざわざ」と首をかしげたくなる所業だった。

 これこそ、「客に喜んでもらおう」というのではなく、接待の場を有効活用して「見せたいものを見せる」というやり方のように映った。

写真ギャラリー

  • 韓国大統領府が公開した晩餐会の料理の一部。右下が「独島エビ」を使った料理(大統領府提供・共同)
  • 11月8日、北京にある故宮で習近平国家主席夫妻(右)とともに観劇するトランプ米大統領夫妻。故宮は貸し切り状態とするなど習氏はトランプ氏を厚遇した(AP)
  • ゴルフ場を歩く(前列左から)松山英樹選手、安倍晋三首相と、トランプ米大統領(右)=11月5日、埼玉県川越市の霞ケ関カンツリー倶楽部(内閣広報室提供)
  • トランプ米大統領を招いた晩餐会に出席したピコ太郎さん(手前右)=11月6日夜、東京・元赤坂の迎賓館(AP)