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【関西の議論】「早く起きることが苦痛」塾通い・スマホで体内時計リズム〝崩壊〟、寝不足の子供続出…睡眠教育の効果は

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「早く起きることが苦痛」塾通い・スマホで体内時計リズム〝崩壊〟、寝不足の子供続出…睡眠教育の効果は

関西の議論更新

 睡眠不足がもたらす悪影響は、生活のサイクルが昼夜逆転することだ。子供たちは幼稚園や小中高校に日中通う。だが睡眠不足により、学校で寝てしまうと、学ぶときに学べず学業に追いつけなくなる。学力の低下は非行、不登校にもつながりかねない。

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起きることが苦痛に

 「毎日早く起きることに苦痛を感じた。怠けているだけと思われるのがつらかった」

 東京都小金井市で自分の体験をつづったネットサイト「元不登校からの助け舟」を立ち上げた伊藤佑さん(23)はこう振り返る。

 小学生の頃から睡眠に悩みを抱えていた。9時間以上寝ない日は調子が出ない。授業中に居眠りすることも多く、学校で倒れてしまうこともあった。

 中学生になると起床時間は午前8時、9時と次第に遅くなり、夜も午前2時、3時にならないと寝付けなくなった。遅刻を繰り返し、登校しても保健室通いが続いた。

 「だらしがない」。周囲の冷たい視線を避けるように中学1年の2学期から不登校になった。親からは発達障害を疑われて小児科に連れていかれたが、異常はなかった。昼に運動するなどの工夫をしたが改善しなかった。

 通信制の高校3年のとき、睡眠外来で診察を受けて睡眠のリズムが崩れる「概日(がいじつ)リズム睡眠障害」と診断された。中学校の部活動で帰宅時間が遅くなり、睡眠時間が減ったことが原因とみられることが分かった。薬の治療を続けて回復したが、今も生活リズムを崩さないように気をつけている。

 伊藤さんは「睡眠障害は社会の理解も乏しく、軽い病気と思われがちだが、生きていくうえで非常に困難な病気」と語る。原因が分からずに1人で悩んだ経験から「睡眠障害が疑われたら病院に行った方がいい」と提言する。

睡眠教育広がる…15分仮眠ですっきり

 教育現場では子供たちの睡眠を見直し、生活習慣を改善させる「睡眠教育」(眠育)の取り組みが広がっている。

 兵庫県加古川市の市立加古川中学校では昨年度から中間試験や期末試験前の1週間、昼食後に全校生徒が机に伏して15分間の仮眠をとる「加古川シエスタ」を行っている。

 シエスタとはスペインなどの習慣で昼の時間帯にとる短い休憩時間。

 きっかけは加古川市議会で行われた「中学生議会」で、生徒の提案だった。導入した企業で効率が上がったという事例を挙げた上で、「午後からの授業に備え、全員が落ち着いて過ごす時間は重要。学力向上にもつながるはずだ」と訴えた。答弁した教育長も「やってみては」とゴーサインを出し、試行的に始められた。

 「リラックスして体を休めてください」

 校内放送を合図に生徒たちは机に伏せる。教室ではカーテンを閉めて消灯。オルゴールの音色が流れ、短時間だが気持ちよさそうに眠りについた。生徒たちからは「なんかすっきりした」「気持ちがいい」などと好評だった。

 一方、堺市立三原台中学校では、医師が監修した睡眠教育の冊子を作成して全校生徒に配布。スマホやパソコンの使用時間を決めることのほか、「睡眠不足になると生活が乱れる」「夜にコーヒーや緑茶などを控える」-と睡眠の大切さを教える授業を続けている。生徒の就寝・起床時間を調査し、個別面談も実施している。

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  • 堺市立三原台中学校で全校生徒に配布された冊子「睡眠教育のすすめ」