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【関西の議論】アニメの聖地“ラピュタの島”がゴミ汚染 遠く大阪・兵庫のポイ捨てが和歌山沖に流れ着く

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アニメの聖地“ラピュタの島”がゴミ汚染 遠く大阪・兵庫のポイ捨てが和歌山沖に流れ着く

関西の議論更新
友ケ島の海岸に打ち寄せた漂着ごみ(グリーンバナー推進協会提供) 1/2枚

 スタジオジブリのアニメ「天空の城ラピュタ」の舞台に似ていることから“ラピュタの島”として話題の和歌山市沖の友ケ島に大量のごみが海流に乗って流れ着き、地元の観光協会などが頭を悩ませている。環境保全活動に取り組む一般社団法人「グリーンバナー推進協会」(東京都)がボランティアらによる大掃除を含む、ごみ撤去推進のプロジェクトを進めているが、海岸線へのごみ漂着は各地で社会問題となっている。

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大量の漂着ごみが次から次に

 「一体どこからこれほどのごみが…」

 4月上旬、同協会の榎本貴志事務局長が同島を訪れた際、幻想的な風景とは対照的に、海岸に大量の漂着ごみが打ち上げられていることに気付いた。地元の加太観光協会(同市加太)に問い合わせたところ、ごみの多くは大阪や兵庫などの河川から大阪湾に流れ出て、海流に乗って島に流れついたと考えられるという。

 ペットボトルや紙パックなどの家庭ごみが目立ち、海岸部だけでなく、浜風などに巻き上げられ内陸部まで拡散。これまで加太観光協会の職員が何度か拾って掃除したが、ごみは絶えず流れ着き、数カ月後には元通りになるという。

 友ケ島は数年前からネットなどを中心に“ラピュタの島”として話題になった観光スポット。緑色に苔むした砲台や真っ白の灯台など、アニメに登場するような独特の風景が人気を集めている。市観光課によると、同島を訪れる観光客数は平成26年(約3万7千人)から増加し、27年は約5万7千人、28年は約6万7千人と年々増えている。

都会ゴミをなくそう

 「せっかく観光地として定着してきたのに、島内の風景がごみのせいで台無しになってしまう」。危機感を抱いた榎本さんは今春、環境保全プロジェクト「“ラピュタの島”に漂着する都会ゴミをなくしたい!」を立ち上げ、同協会のホームページなどで参加者を集い、資金面などへの協力を呼びかけている。

 プロジェクトは関西電力の協力を得て実施。参加者は同社のサイト上で電気代の支払いなどが確認できるサービスに登録し、毎月の電気使用量などに応じてたまる「はぴeポイント」をプロジェクトに投資する形をとる。

 1ポイント1円で、プロジェクトの期間は8月末まで。期間終了後に同社が集まったポイント分の支援金を同協会に贈る。同協会は目標を50万ポイント(50万円)としており、すでに約200人から約5万ポイント分の協力を得たという。支援金では、ごみ回収効率を向上させるため中古の軽トラックを購入する予定だ。

大規模な清掃活動も

 同協会は4月下旬、市民有志らのボランティア約10人とともに友ケ島のごみ拾いも行った。海岸に打ち上げられた大量の漂着ごみには、ボランティアも驚いた様子。一日で約30袋(約150キロ)分を拾ったが、それでも全部は回収しきれなかったといい、今後は加太観光協会などと協力し、清掃活動を定期的に行うという。

写真ギャラリー

  • 4月24日に友ケ島で実施した清掃活動(グリーンバナー推進協会提供)