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【鉄道アルバム・列車のある風景】JR福知山線(下)恐竜と特急の不思議な関係

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JR福知山線(下)恐竜と特急の不思議な関係

鉄道アルバム・列車のある風景更新

 あっ! 体長10メートルは超えるかという恐竜が電車に迫っている-。そんなイメージで撮影を始めた。

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 タンバリュウ。10年ほど前、篠山川の河床で発見された新種の化石に名付けられた。1億年の眠りを覚まされた恐竜は過疎に悩む街を活気づけた。

 化石は地球の歴史のパッケージ。河川の氾濫(はんらん)や土石流などで一気に埋まった生物の死骸が、その後降った雨や土壌の性質によって化石となる。今は山深いこの谷間の地も、タンバリュウがかっ歩していた当時は、雨季と乾季のはっきりしたサバンナ気候の土地だったという。

 しかし恐竜は6500万年前に起きた超巨大隕石の地球衝突でほぼ絶滅したとされる。そして残ったものは鳥に進化した。兵庫県の努力でいまや全国各地に飛来するようになったコウノトリも、もちろん恐竜の子孫なのだ。そしてタンバリュウの横に289系特急こうのとりが走ってきた=写真(1)。この電車は北陸線特急しらさぎからの転用で、いずれにしても昔から鳥に縁がある-。

 そんなことを考えながら撮影をしていた。するとやや“風が吹けば桶屋が儲かる”的な話ではあるが、タンバリュウが自分の子孫の名がつけられた電車を感慨深げに見守っているように思えたのだった。

 その後広々とした篠山盆地でカーブに狙いを定めていた。すると、近頃絶滅が心配される287系こうのとりが走ってきた=写真(2)。    (藤浦淳)

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