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宗教年鑑の信者数の信頼性は? 真宗大谷派の信者数 320万人から792万人に 算出方法変更で 仏教系教団信者数6位から2位に上昇

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宗教年鑑の信者数の信頼性は? 真宗大谷派の信者数 320万人から792万人に 算出方法変更で 仏教系教団信者数6位から2位に上昇

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 文化庁が平成29年3月に発行する28年版の「宗教年鑑」で、真宗大谷派(本山・東本願寺、京都市下京区)から申告された信者数をうのみにし、前年版の約2・5倍にして公表することが24日、関係者への取材で分かった。文化庁は「問題ない」とするが、わが国の宗教動向を知る唯一の政府統計だけに、急激な変動は信頼性を揺るがすことになりかねない。統一された信者数の算出手法のない政府統計の不備と、宗教法人の不明確な信者数計算の実態が浮き彫りになった。

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 関係者によると、28年版の宗教年鑑では、大谷派の信者数は約792万人にのぼり、前年版の約320万人から2・47倍に増加。全国最多の浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺)に匹敵する規模となり、仏教系教団の中での信者数順位は6位から2位に上昇する。

 大谷派は従来、門徒(檀(だん)家(か)に相当)の戸数に、総務省が住民基本台帳に基づいて公表する1世帯当たりの平均人数を掛けた数を信者数として文化庁に申告していた。これを今回は世帯主の子や兄弟の世帯なども含め、通常は門徒1戸当たり3世帯が信者になっているとみなし、1世帯当たりの平均人数2・27人(27年元日現在)を3倍して6・81人で計算した。

 一方、葬儀や法事などでの結びつきに応じて門徒戸数を修正した独自の「指数」を用いる変更も行い、戸数より指数の方が数は少なかったので、最終的な信者数は前年の3倍までには達しなかったという。

 大谷派は文化庁に信者数を申告した際、算出方法の変更も報告。産経新聞の取材に「宗門内で統計上の信者数が少なすぎるという意見が寄せられたため算出方法を見直した。門徒1戸で3世帯というのは感覚でしかないが、実数に近いと考えている」としている。

 信教の自由と政教分離の原則により教団への行政の関与をできるだけ少なくするという考え方が背景にあり、文化庁は「宗教団体との信頼関係に基づき集計し公表している。統計の信頼性についてはコメントする立場にない」としている。

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