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【芸能考察】寄席で見るあの美女は誰? 180センチ、元ミスユニ女子大生の“お茶子さん” 貝塚出身・岡根安里さんのビッグな夢

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寄席で見るあの美女は誰? 180センチ、元ミスユニ女子大生の“お茶子さん” 貝塚出身・岡根安里さんのビッグな夢

芸能考察更新

 上方落語の定席「天満天神繁昌亭」(大阪市北区)などの落語会で、ひときわ目を引く美女がいる。お茶子としてお手伝いをしている岡根安里さん(20)。大阪・貝塚出身で元ミスユニバース大阪代表の現役女子大生だ。学業の合間に、お茶子だけでなく、地元・泉州で一日消防長や警察署長、ファッション関係のイベントなどに引っ張りだこの忙しい毎日を送っている。それにしても元ミスユニがなぜお茶子を? 気になる「舞台裏」を探ってみると…。(杉山みどり)

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染二師匠の前で英語落語を披露

 お茶子とは、落語の寄席で座布団を運んだり、縁者の名前が書かれた名ビラを返す仕事をする女性のこと。元ミスユニバース大阪代表の岡根さんは、身長180センチ、日本人離れしたプロポーションと美貌を持つ。そんな彼女が着物を着て、寄席の場で立ち働いているのだから、それは目立つだろう。

 なぜお茶子を?

 「落語が大好きなんです」。岡根さんはそう言って経緯を説明した。

 きっかけは一昨年の冬。在学する京都外国語大の授業に、落語家・林家染二さんが講師として招かれた。「学科長のすすめもあり、染二師匠の前で英語落語を披露しました。その後の懇親会で、思い切って声をかけさせていただいたんです」。1週間後、繁昌亭の落語会に招かれた岡根さんは、初めて間近で落語を観た。

 「感激のあまり体が震え、同時に、どうして今まで観に来なかったんだろうって後悔しました。気がついたら、染二師匠に何かお手伝いをさせてほしい、とお願いしていました」。こうして、お茶子としてお手伝いをすることになったという。

 昨年9月に行われた上方落語協会のファン感謝イベント「彦八まつり」の「お茶子クイーンコンテスト」にも応募し優勝。副賞として島之内寄席12月席にもお茶子として登場した。

コンプレックスと挫折と

 幼少時からひときわ背の高い子供だった。「背が高いと猫背になりがち」と心配した両親がバレエを習わせ、3歳から高校を卒業するまではバレエ三昧の日々だった。

 「学校と塾以外の時間はバレエのレッスンに費やしていました。毎日欠かさず、です」

 ただ、やはり高身長のためコンクールなどではどうしても不利で、「正直、高すぎる背に悩んだ時期もあった」という。

 長身を「自分の武器」だと思えるようになったのは、ミスコン挑戦経験のおかげで、きっかけは、デザイナー、コシノヒロコさんの言葉だった。

 コシノさんは母校・大阪府立岸和田高校で先輩に当たる。高校2年生のある日、学校でコシノさんの『世界にはばたけ』というメッセージが書かれた色紙を目にした。この言葉に刺激を受けた岡根さんはミスインターナショナルに応募。「背が高いことと得意の英語を生かして、世界を舞台に活躍したいと思いました」

 結果は、ファイナル10まで残ったが、入賞は逃した。審査員の1人から「高校生は若すぎる。あなたはまだまだこれから可能性がある」と言われたという。その審査員とはデヴィ夫人だった。

 そして、大学1年になったとき、ミスユニバースに挑み、大阪大会2014で見事優勝。しかし、日本大会では4位という結果に終わり、「めちゃくちゃ悔しくて号泣した」という。

 「でも、一生懸命がんばった結果ですし、引きずるのはよくないと気持ちを切り替えました。優勝できなかったのは、違う方法でがんばれという神様からのギフトと思うようにしました」

 ミスユニではかけがえのない財産も得た。「その時の各県代表の美女たちとは今でも仲良くおつきあいしています。あ、でも日本大会前の合宿中は他の代表たちと仲良くしていたらダメなんですよ。ここは仲良しを作るための場所じゃないって怒られます。みんな真剣でした」

泉州から世界へ!

 バレエ、ミスコンで得難い経験をしている中で、落語という毛色のまったく違う世界との接点もすでにあった。

 「落語の魅力にハマッたのは高校生の時です」。高校ではESSに所属していたこともあり、文化祭の演し物で、「英語で落語をやったらしぶいのでは…」と思い、独学で練習。落語の演目「動物園」を披露した。結果は「大成功、大爆笑でした!」。

 まったく脈絡がないように見えるが、すべての経験の延長戦上に「今」があるのだ。

 「悩みや壁はいずれ乗り越え、受け入れられる時期がきます。それは自分自身だけでなく、周りの人のおかげでもあるんです。今の私があるのは、両親やコシノヒロコさん、染二師匠…私に直接、あるいは間接的に関わってくれた全ての人のおかげです。感謝の気持ちを忘れないようにしています」

 今後は、寄席でのお茶子の仕事に全力投球しながら、「チャンスがあれば英語落語を披露したい。そして、落語の魅力を世界に伝えたい」と意欲を燃やす。

 「落語に限らず、『舞台』というのが大好き。モデルや女優の仕事にも可能性を探っていきたいですね。目指すは『世界の舞台』です」

 泉州から世界へ-と目を輝かせる岡根さん。まだ20歳。可能性は無限大だ。