産経ニュース for mobile

【彩人国記】7大陸マラソン制覇に挑戦 坂田英昭さん(63)

記事詳細

7大陸マラソン制覇に挑戦 坂田英昭さん(63)

彩人国記更新

 ■「ゴールした先の景色 楽しみ」

<< 下に続く >>

 マイナス40度の中、42・195キロを走り抜く「南極アイスマラソン」。来年11月に行われるこのレースを完走すれば、日本での成功者が少ない7大陸マラソン制覇を達成する。「どんなレースになるのか全く想像できません」と、白い歯を見せた。

 マラソンを始めたのは加須市内の小学校長だった52歳のとき。身長175センチ、体重85キロの見事なビール腹で、医師からも警告を受けていた。一念発起し近所を走ったら、たった250メートルで息が切れた。「最初がさんざんだったおかげで、毎日自己ベストを更新できた。それがうれしくて続けられたんです」

 1年後には初のフルマラソンに挑戦。定年直前の平成25年には東京マラソンに出場し、「ゴール後に児童たちが手作りの大きなメダルをくれたのが忘れられない」と振り返る。くしくもその年、東京マラソンがアジアで初の6大大会の仲間入りを果たした。

 「せっかくだから全部走ってみたくなった。幸い時間はあり余っていたので」

 その後わずか2年の間に、世界で最大規模のニューヨークマラソンや、爆発テロ翌年のボストンマラソンなど5大会を完走した。「次の目標がほしい」。そこで知ったのが「7大陸マラソン制覇」だった。

 リオデジャネイロ大会に続いて南アフリカ大会を走ったのは、ラグビーW杯で日本が同国に歴史的勝利を飾った翌日。試合のことは知らなかったが、身につけた日の丸を見て住民たちから「素晴らしい試合だった。日本は本当によくやった」と次々声をかけられ、「スポーツの持つ人を結びつける不思議な力を感じた」とますます海外大会が好きになっていった。

 「走ることだけでなく、慣れない英語で旅の準備をして、知らない土地を直に感じるのも楽しいんです」

 10月には豪メルボルン大会を完走。残すは2年待って参加が認められた南極アイスマラソンのみだ。

 7大陸マラソン制覇の先には何が待っているのか。「そればかりはゴールしてみないと分からない。私自身、そこからどんな景色が見えるのか楽しみにしています」(菅野真沙美)