産経ニュース for mobile

期待の「大粒」新人 ブランド米戦国時代に打って出た茨城県オリジナル米 うま味ふくらむ「ふくまる」

記事詳細

期待の「大粒」新人 ブランド米戦国時代に打って出た茨城県オリジナル米 うま味ふくらむ「ふくまる」

更新
昨年9月、曽根原郷とともに行われた激励会の様子。左から清水礼留飛、亜久里、曽根原。(新潟県妙高市教育委員会提供) 1/3枚

 茨城県期待の“大粒”新人が、にわかに話題を集めている。平成25年デビューの県オリジナル米「ふくまる」の県内での店頭販売が今年始まった。キャッチコピーは「大きな粒で うま味ふくらむ」だ。

<< 下に続く >>

 その特徴は何といっても粒の大きさ。一般的なコシヒカリが、網の目が1・85ミリのふるいで選別されるのに対し、家庭用のふくまるは2ミリのふるいにかけられる。炊きあがりもふっくらで、かみ応えも抜群。味わいは豊かだが、切れ味はさっぱりで、おかずを引き立てる。冷めても硬くなりにくく、弁当やおにぎりにも向く。

 今日本では“ブランド米の戦国時代”が到来している。青森県の「青天の霹靂(へきれき)」、新潟県の「新之助」、岩手県の「銀河のしずく」…。全国の高品質なブランド米がしのぎを削る。

 農林水産省によると、1人当たりのコメの年間消費量は、昭和37年度の118キロから減少を続け、平成28年度には54・4キロと半分以下になっている。激化する販売競争に打ち勝つには「付加価値のある商品作り、ブランド品種の育成が大きな手」(茨城県産地振興課)なのだ。

 同県農業総合センター生物工学研究所などによると、平成13年に大粒で早生の「ふさおとめ」と「ひたち20号」を交配。その子孫1600個体から、5年かけて生産性や品質の優れた1個体を選抜した。その後、約3年かけて県の奨励品種としての適正を調査し、24年にようやく「ふくまる」として品種登録申請された。

 25年に農家での栽培をスタート。26年ごろから県外の米穀専門店で販売しているほか、県民からの要望を受け、今年11月からは県内のスーパー「カスミ」の一部店舗でも販売を始めた。県内でも知名度を向上させ、生産者を増やす狙いもある。

 ただ、激戦の中で生き残るには、個性だけではなく、高い品質の維持も必須だ。県では生産者登録制度を実施。県の栽培マニュアルの順守などを求めており、28年度は約470戸が登録している。一般的なコシヒカリに比べ、肥料を多く与えることや密に植えること、水を抜く時期を遅らせることなどが必要となる。

 ブランド米としての地位確立にはさらなる年月を要するが、県産地振興課の宮本勝課長補佐は「県産米の牽引(けんいん)役として知名度向上を図る」と力を込めている。 (水戸支局 上村茉由)

     

 「ふくまる」に最も合うおかずは何か? 味覚センサーを使った分析によると、卵かけご飯やお寿司にするのがおすすめ。また、梅干しや焼き鮭と一緒に食べると、ふくまるの甘みとおかずの塩味や酸味、うま味が互いを引き立て合うという。もちろん、茨城県民の“ソウルフード”納豆との相性も抜群だ。

写真ギャラリー

  • 市立妙高高原中のジャンプ台を案内するサポート会副会長の長崎一男氏=新潟県妙高市関川
  • 礼留飛が母校を訪れた際にサインをした黒板=市立妙高高原中