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【トレンド日本】40代サラリーマンに「社内失業」の危機が迫っている…バブル期と団塊ジュニアを大量採用したツケが…

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40代サラリーマンに「社内失業」の危機が迫っている…バブル期と団塊ジュニアを大量採用したツケが…

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 「次世代シニア」と呼ばれる40代のサラリーマン向けにキャリア研修を行う企業が増えている。会社人口で突出するこの世代は、厳しい出世競争にさらされ、モチベーションを失って“社内失業”状態になってしまうリスクも高い。その特性と傾向を、人材育成の専門家に聞いた。

 「アベノミクス以降、主に40代向けの『ネクストキャリア・デザイン講座』の依頼が増えました」と話すのは、キャリア研修などを手がける「アチーブ人材育成」(大阪市)代表の諌山(いさやま)敏明さんだ。現在は同講座を企業や地方自治体、官公庁など年間200回近く開く。

 現在の40代の中心は、1980年代後半~90年代初頭のバブル期に社会に出た世代(昭和42~45年生まれ)と団塊ジュニア世代(46~49年生まれ)。前者は好況時の大量採用のため、後者はもともとの人口が多いために、会社人口のなかで大きな「こぶ」を形成している=グラフ参照

 諌山さんは「今の40代は定年後、65歳を超えても働く、という意識がとても強い。不況の中でポストが減らされ思うように出世できず、老後の生活資金に不安があるからです。一方で、年齢を重ねても働くために今から準備している人は限られます」と分析する。

 すぐ下の「ロスジェネ」と呼ばれた30代は、新卒時に就職氷河期に直面したため、多くの企業で相対的に人数が少ない。結果、現在の40代は部下や後輩を持ちにくい状態で、それぞれの現場で奮闘してきた。諌山さんは「仕事への責任感は強いが、何でも自分でやってしまい、後輩を育てるという意識が低い。コーチング能力、コミュニケーション能力に欠け、さらに先が見えてしまうので、仕事に対するモチベーションも下がってしまう。『なぜその仕事をしているのか』という問いに答えられない人も少なくない」と手厳しい。

 パワハラの加害者にも

 諌山さんがコンサルティングを担当した地方金融機関に勤める40代の男性は、まさにそんなケースだった。支店長代理というポジションについたものの、直属の部下はおらず、周囲と上手くコミュニケーションが取れずに、職場で浮いてしまう。そんな男性に、できる限り毎日職場の全員と10分間何らかの会話や面談をすることを勧めた。男性は戸惑いながらも、後輩たちに積極的に話しかけることで、徐々に職場の雰囲気がよくなったという。

 諌山さんは「すぐ下のロスジェネを『受け身、指示待ち』と批判的に見ている人も少なくない。でも、30代にしてみれば、与えられた条件のなかで堅実にやっているという人も多く、新しいことに対応できる柔軟性もある。下を批判するだけでは、パワハラの加害者になってしまうこともある」と警告する。

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