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石垣市長選、現職勝利で陸自配備計画加速 「オール沖縄」の反基地は限界に

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石垣市長選、現職勝利で陸自配備計画加速 「オール沖縄」の反基地は限界に

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沖縄県石垣市長選で3選を決め、支持者らと万歳する中山義隆氏(中央)=11日夜、石垣市(石鍋圭撮影) 1/1枚

 沖縄県石垣市長選で政府・与党が支援した現職の中山義隆氏が3選を果たしたことで、陸上自衛隊配備計画は加速する見通しとなった。市民は国と対立する4年間ではなく、現実的な防衛政策を受け入れ、経済発展を目指す道を選択した。一方、翁長雄志知事を中心とする「オール沖縄」勢は2月の名護市長選に続く敗北となった。「反基地」で市民感情をあおる手法に限界も見え始めている。

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 自民党の塩谷立選対委員長は、中山氏の当選確実を受けてコメントを発表し、「わが国の安全保障にとって極めて重要な意義を有する選挙でもあった。名護市長選に引き続き、推薦候補が連勝したことは、今後の沖縄県の選挙にとって大きな弾みとなる」とした。

 石垣島は国内外からの観光客でにぎわうが、同じ石垣市にある尖閣諸島周辺の海空域では中国の公船や軍用機による挑発行為が繰り返されている。政府が南西諸島防衛の一環として石垣島中心部に地対艦・地対空ミサイル部隊など陸自隊員500~600人の配備計画を進めるのは、こうした脅威への対処力と抑止力を強化するためだ。

 自民党は国政選挙並みの態勢を敷いて臨んだ。党側の説得を振り切って立候補した元同党県議を除名にした上、二階俊博幹事長をはじめ延べ約60人もの国会議員が選挙中に現地入りし、組織票固めに動いた。

 中山氏は選挙中、陸自配備計画には言及せず「観光客数倍増」など2期8年の実績や国政とのパイプに力点を置いた。中山陣営幹部は「安全保障は国の専権事項。市民が望むのは国との対立ではなく、経済発展に力を注ぐ市長だ」と語る。

 名護市では、翁長氏に近い稲嶺進前市長が米軍普天間飛行場(宜野湾市)の辺野古移設に反対した。このため、国から米軍再編交付金が支給されず、2期8年の市の経済振興は遅れた。2月の市長選では移設容認派の渡具知武豊(とぐちたけとよ)氏が初当選した。

 翁長氏ら「オール沖縄」が占める勢力は県内11市のうち2市のみとなり、「翁長包囲網」は確実に狭まってきたといえそうだ。(石鍋圭)