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東京株急落、政権運営に打撃も 新3本の矢に黄色信号?

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東京株急落、政権運営に打撃も 新3本の矢に黄色信号?

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 経済再生を政権支持の基盤とする安倍晋三政権が、年明けから続く株式市場の下落に正念場を迎えている。株価下落を止められなければ、新三本の矢として掲げた名目国内総生産(GDP)600兆円の達成も危うくなる。経済基盤が揺らげば外交や安全保障にも影響を及ぼす懸念もある。黄色信号がともり始めたアベノミクスは、政権運営に大きなダメージを与えかねない。

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 「日本経済は足腰がしっかりしている」

 菅義偉官房長官は14日の記者会見でこう強調し、株安の影響は限定的との見方を示した。3年前の政権交代以後、国と地方の税収は計21兆円増加し、足元の企業業績は過去最高水準に膨らむ。海外情勢の悪化に伴う株価の変動に耐えうる経済基盤を作り上げてきた自負をうかがわせた。

 しかし、政府高官は「投機マネーや地政学リスクなどの国外要因による株価下落を全て押さえ込むことは難しい」と指摘する。株価が下がれば国民や企業は将来を不安視し、消費や投資意欲が冷え込む。政府が注力する企業による賃上げにもマイナスとなる。

 安倍政権は、消費税増税や安全保障関連法など「世論受けしない政策」(与党幹部)も着実に進めてきた。それでも高い支持率を維持しているのは、15年間低迷していた経済を好転させ、「成長への自信を取り戻す」(首相)ことに成功したためだ。

 5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)は、経済問題が主要テーマとなることから、日本経済が低迷していれば、国際世論を牽引する議長としての説得力も欠くことになる。

 今年は今月17日告示の沖縄県の宜野湾市長選を皮切りに、夏には憲法改正を見据えた参院選を控える。政府は平成27年度補正予算案や28年度当初予算案に盛り込んだ施策の着実な実行とともに、新たな対策も問われている。