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譲位後の両陛下のご活動、「二重権威」懸念を回避

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天皇陛下 譲位特例法成立

譲位後の両陛下のご活動、「二重権威」懸念を回避

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ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団のコンサート会場に到着された天皇、皇后両陛下=15日午後、東京都港区(代表撮影) 1/1枚

 天皇陛下の譲位後の天皇、皇后両陛下のご活動の方向性が20日、明らかになった。陛下は譲位後、象徴としての全ての公務を皇太子さまに譲る考えを宮内庁側に示されている。だが、上皇、上皇后の活動は範囲や内容の規定がなく、あいまいなままだ。「二重権威」をどう避けるかは、なお検討課題として残る。

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 政府の「譲位」有識者会議が昨年4月にまとめた最終報告では「象徴や権威の二重性の問題を回避する必要がある」と求めた。同6月に成立した特例法でも、譲位後の称号は「前天皇」や「太上天皇」など「天皇」の語を含まない「上皇」と定めた経緯がある。

 宮内庁の山本信一郎長官は昨年12月の皇室会議後の会見で、歴史上の上皇について「権力を振るったのは一部の時期」「学術奨励や天皇の後見という形で皇位を安定的につなげていく役割を果たしている」と強調。秋篠宮さまも昨年11月の誕生日会見で、二重権威について「あり得ない」と明言された。

 一方、陛下の振る舞いやご発言は、譲位後も大きな影響力を持つことが予想される。園遊会や宮中晩餐(ばんさん)会では多くの国民や外国関係者と懇談するため、上皇として出席されれば視覚的にも「二重権威」と映る可能性がある。上皇、上皇后が一部皇室行事に出席されないことは、こうした懸念の回避につながり、全ての公務を譲るという陛下のお考えの「延長線上にある」(宮内庁幹部)との見方もある。