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【編集者のおすすめ】AIIB協力は愚の骨頂 中国の世界制覇に手を貸してはならない 『習近平vsトランプ 世界を制するのは誰か』遠藤誉著

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AIIB協力は愚の骨頂 中国の世界制覇に手を貸してはならない 『習近平vsトランプ 世界を制するのは誰か』遠藤誉著

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『習近平VSトランプ 世界を制するのは誰か』遠藤誉著 1/1枚

 今年4月の米中首脳会談で蜜月を演じた中国の習近平国家主席と米国のドナルド・トランプ大統領。その裏で、何があったのでしょうか。

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 トランプ政権に対する中国の工作は熾烈(しれつ)をきわめ、その中心にはヘンリー・キッシンジャー元米国務長官がいると著者は指摘します。

 中国に進出したい米国企業と、米国に進出したい中国企業を仲介し、巨額の利益と影響力を手にしてきた同氏。米財界が水面下で深く中国とつながっていることは、習主席の母校・清華大学の「経済管理学院顧問委員会」と、トランプ政権の「大統領戦略・政策フォーラム」メンバーの重複に表れているといいます。

 キッシンジャー氏は米国人の中国共産党を見る目を長年、曇らせてきた親中派の代表でした。1971年の極秘訪中で北京との国交樹立の流れができると、中国は日米との間で勝ち取った「一つの中国」原則を世界中に要求しました。

 中国を大国にすることで巨富を築き、共産党政権の代弁者として暗躍したキッシンジャー氏。米中の結びつきを強めた結果、「現在の中国の覇権は日米が招いた」と批判される事態になったのです。

 著者は日米が、今また同じ過ちを繰り返そうとしていると危惧します。日本政府がAIIB、一帯一路への協力姿勢を見せているからです。「これ以上、中国の世界制覇に手を貸してはならない」。中国共産党と命がけで対峙(たいじ)してきた中国研究の第一人者が問う、米中接近の真相に注目です。(飛鳥新社・1296円+税)(飛鳥新社出版部 工藤博海)