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クロマグロ、アメリカウナギのレッドリスト入りで食卓は変わる? さらなる値上げの可能性も

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クロマグロ、アメリカウナギのレッドリスト入りで食卓は変わる? さらなる値上げの可能性も

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 鳥取県の境港で水揚げされた太平洋クロマグロ=6月 太平洋のクロマグロとアメリカウナギが、国際自然保護連合(IUCN)が17日に公表したレッドリストで新たに絶滅危惧種に指定された。マグロ、ウナギを世界最大レベルで消費する日本。今回のレッドリスト公表でIUCNは「アジアの消費」をことさらに強調しており、「日本を名指しで警告したに等しい」との指摘もある。今後、私たちの食卓はどうなるのか。

 マグロ取扱量が全国1位の東京・築地市場。国内産クロマグロ1キロ当たりの今年9月の取引平均価格は3279円で、5年前と比較して約300円上昇した。輸入物も1キロ当たり約1400円上昇しており、同市場水産農産品課の担当者は「値上がりする一方という印象」とため息をつく。

 未成魚を養殖して太らせた輸入物は手頃な価格で人気が高い。家庭の食卓に上る機会も多いが、前出の築地市場の担当者は「最大の輸入先であるメキシコでも未成魚の漁獲規制も強まっている。資源回復を急がなければレッドリスト記載とのダブルパンチで価格上昇の可能性は高い」と話す。

 資源保護が急務なのは、アメリカウナギも同じだ。日本で消費されるウナギは大半がニホンウナギだが、一部のスーパーや飲食店はアメリカウナギを調達。ニホンウナギの減少を受け、東アジアのウナギ業者が稚魚をアメリカウナギなど他の種類で補おうと密漁しているとの報告もある。

 三重大学の勝川俊雄准教授(42)=水産資源管理、水産資源解析=は「ウナギの資源管理は必須であるが、その効果を無効にしかねない密漁、密輸の問題にも厳格に取り組む必要がある」と指摘。その上で「持続性を無視した消費を続ければ、いずれ自分たちの食べるものがなくなることに日本人は気づくべきだ」と警鐘を鳴らす。

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