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【クリップボード】日本初の長編アニメ「桃太郎 海の神兵」 カンヌ映画祭でデジタル修復版上映

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日本初の長編アニメ「桃太郎 海の神兵」 カンヌ映画祭でデジタル修復版上映

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 日本初の長編アニメーション「桃太郎 海の神兵」(瀬尾光世監督)がデジタル修復され、仏で開催中のカンヌ国際映画祭のクラシック部門で上映された。同作品は、第二次大戦下に松竹が海軍省の依頼によって製作し、昭和20年4月に公開された。

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 内容は、サル、イヌ、キジ、クマら落下傘部隊の兵隊が、南洋の島で隊長・桃太郎の指揮の下、訓練に励み、鬼ケ島を攻略する…。

 松竹では現存する35ミリフィルムをデジタルスキャンし、つぶれていた映像や音声などの修復を実施。川に流されたサルを救うため、崖からイヌが飛び降りる際の躍動感あふれる描写や、大空に次々と白いパラシュートが開いていく詩的な描写などの数々が鮮明な映像でよみがえった。

 映画祭での上映は13日、ブニュエルホールで行われ、松竹によると、約200人の観客が来場。上映前、松竹の高橋敏弘映像副本部長が「国策映画ではあるが手塚治虫をはじめ、その後の日本のアニメーションに大きな影響を与えた貴重な作品」と挨拶。修復に関わったIMAGICAの中村謙介氏も「1945年の日本に思いをはせて見てほしい」と語った。

 上映後、観客からは「作品の質の高さはもちろん、その向こう側にあるストーリーにも感動した」「日本のアニメの素晴らしさを感じた」などの感想が聞かれたという。日本でのプレミア上映は今夏の予定。(岡本耕治)