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30年度予算案、国債発行8年連続減 税収はバブル期以来の高水準

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30年度予算案、国債発行8年連続減 税収はバブル期以来の高水準

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 政府は29日、平成30年度予算案で、歳入不足を補う新規国債の発行額を前年度当初予算から減らす方向で調整に入った。減額は8年連続。30年度の国の税収が58兆円台とバブル期以来27年ぶりの高水準になる見通しとなり、29年度の税収(約57兆7千億円の見込み)を上回るため、減額のめどが立った。新規国債発行額は29年度よりも数百億~数千億円抑制する方向だ。

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 安倍晋三政権は、経済政策「アベノミクス」で増えた税収を景気対策の財源に充てつつ、国債発行の減額にも活用してきた。政権発足直後に編成した25年度予算の新規国債発行額は42兆9千億円だったが、29年度予算では34兆4千億円にまで減らした。

 30年度は一般会計の歳出総額が社会保障費の増加などで過去最高の98兆円前後となる見通しとなっている。一方で、歳入面でも株高などに伴い税収が増え、3年度(59兆8千億円)以降では最も高い58兆円台に回復する見込みだ。

 ただし過去には税収が想定より少なくなった前例もある。28年度のケースでは、円高による企業業績の低迷で法人税を中心に税収が伸び悩み、政府は1兆7千億円分の税収見積もりの下方修正に追い込まれ、28年度第3次補正予算でほぼ同額の赤字国債を発行して穴埋めすることになった。このため30年度についても、景気動向が変われば期中で赤字国債の発行を迫られる可能性がある。

 安倍政権の景気頼みの財政運営は危うさもはらむ。消費税率10%への引き上げを31年10月に延期し、財政の健全性を示す基礎的財政収支を32年度に黒字化する目標の達成は「不可能」(安倍首相)になった。今後は社会保障費など歳出の徹底的な見直しや、成長分野への効率的な投資などの構造改革が求められる。