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海外通販業者の倉庫も徴税対象に 来年度税制改正 法人税法見直し

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海外通販業者の倉庫も徴税対象に 来年度税制改正 法人税法見直し

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 政府・与党は25日、海外の通販業者などが日本国内に倉庫を所有している場合も課税できるよう法人税法を改正する方針を固めた。現行法では、企業は日本に支店や工場などの「恒久的施設(PE)」を持たなければ法人税は本社がある国で徴収されるが、条件付きで倉庫もPEに認定する。海外の通販業者が日本に物流倉庫を持ちながら法人税が課税されない問題に対応する。

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 平成30年度の税制改正の議論で改正案を詰め、12月14日にまとめる税制改正大綱に盛り込みたい考え。PEの定義の見直しは昭和37年度の改正以来となる。

 現行の法人税法では、PEを事業活動をしている一定の場所と定義。支店や工場、工期が1年を超える建設工事現場、海外企業の代理人として国内で活動する業者が該当する。倉庫については、物品の保管など、本来の事業の補助的な機能の施設との理由からPEの対象から外れていた。

 改正案では、PEの定義を見直し、倉庫については、利益につながる価値が創造されたと認定できる施設はPEとみなし、適正な納税を求められるよう新たな規定を設ける。国際的な租税回避防止のためPEの定義の見直しを進める経済協力開発機構(OECD)の取り組みなどを参考に、今後、詳細を詰める。

 PEの定義は、日本国内の法人税法と、日本と各国が結んでいる租税条約では異なっており、原則、租税条約が日本の国内法に優先する。日本や欧州など約70カ国が署名したOECDの租税回避防止の多国間協定では、同様にPEの定義を見直しており、協定参加国間では新たな定義が適用される見通しだ。

 ただ、グローバル企業を多く抱える米国は協定に参加しておらず、日本と米国が結ぶ租税条約では現在の日本の法人税法で定めたPEの定義がそのまま採用されている。今後は、法人税法の改正に伴い、米国との租税条約にも新たな定義を反映させたい考えだ。