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【森友学園問題】財務省幹部への参考人招致 圧力なし、記録もなし 「森友国会」水掛け論終始

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財務省幹部への参考人招致 圧力なし、記録もなし 「森友国会」水掛け論終始

森友学園問題更新
参院予算委員会の集中審議を終え、退室する参考人の元財務省理財局長の迫田英典国税庁長官=24日午後、国会・参院第1委員会室(斎藤良雄撮影) 1/1枚

 大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」(大阪市)に小学校用地として評価額より大幅に安い価格で売却された問題で、学園の籠池(かごいけ)泰典氏の国会証人喚問を受けた財務省幹部への参考人招致が24日、終わった。籠池氏は、確証のない政治家の関与をちらつかせるだけで、経緯は「知らない」として財務省側に説明を丸投げ。だが、同省幹部は政治的配慮を否定し、肝心の交渉記録も廃棄されていると主張。「8億円の値引き」や「優遇措置」の経緯の疑惑や謎が晴れることはなかった。

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 ■飛び交う臆測

 「当時、本件について報告を受けたことはございません」。学園側と土地交渉当時、国有地処分を担当する理財局の局長だった迫田英典国税庁長官は、24日の参院予算委員会での参考人招致でこう証言した。

 土地の鑑定評価額は9億5600万円だったが、新たに地中からごみが発見され、1億3400万円で学園に売却された。

 8億円に上る値引きは、政治家の圧力があったのではないかとする臆測が飛んでいる。

 23日の証人喚問では、籠池氏は政治的配慮や忖度(そんたく)について「あったと思う」とにおわせる発言をし、迫田氏を名指しして国会質疑を求めた。

 だが、迫田氏は「政治的配慮をするべくもなかった」と全面否定。同時に招致された元近畿財務局長の武内良樹国際局長も、ごみ撤去費用として8億円を値引いたとする経緯は逐一報告を受けていたと説明したが、籠池氏が主張する安倍昭恵首相夫人や政治家との関係性は「知らなかった」とし、経緯が明らかになることはなかった。

 疑惑が解消されない最大の要因は、契約当事者である財務省が面談記録などを「契約締結をもって廃棄した」としていることだ。

 契約当事者双方が「不明」とする経緯は、その他の資料や証言から推察するしかない状況だ。

 鴻池祥肇(よしただ)参院議員(自民)の事務所が作成したとされる面談記録では平成27年1月、籠池氏が年約4000万円とされた賃料を「高過ぎる」「何とか働きかけして欲しい」とし、事務所に半減を訴えたとの記述がある。

 同年5月に国と学園が10年間の定期借地契約を結んだ際、初年度の賃料は約2700万円で、籠池氏の希望が通ったともみえる。武内氏は鴻池事務所とのやり取りを「報告を受けていない」と証言したが、記録がない中、信頼性が疑われる事態となっている。